中居正広、突然の引退で「ファン広報」を優先した結果
2025年1月23日、タレント中居正広氏が突然の引退を表明した。順序としては、まず彼はファンクラブ宛てにお知らせを出し、それを報道各社が即座に引用して報じ、引退のニュースが駆け巡ったのである。
23日午後、中居氏の個人事務所「のんびりなかい」のサイトにはアクセスが集中、ほぼつながらない状況が続いた。ファンクラブ会員向け文書は産経新聞のサイトなどに即座に全文転載され、そちらが広く知られることとなった。
報道向けプレスリリースより、ファンクラブ向け文書を先に出すのは、おそらく長年の「有料会員ファンを優先する」というジャニーズ文化に則ったのだろうが、今回のような不祥事ゆえの引退においては、広報の姿勢として甘かったといえないか。

中居ヅラ=ファンに向けた「会いたかった」メッセージ
「少しでもお先にご報告」と題したファンクラブ向け文書の末尾を、以下、産経新聞より引用する。
関係者各位の皆さま、ご迷惑をおかけしました。
重ねて、お詫び申し上げます。
大変、大変申し訳ございませんでした。
ヅラの皆さん
一度でも、
会いたかった
会えなかった
会わなきゃだめだった
こんなお別れで、本当に、本当に、ごめんなさい。
さようなら……。
この結果、SNSでは「ヅラ」という言葉がトレンド入りした。ヅラとは中居正広氏が命名したファンの愛称で、中居氏の熱心なファンは「ヅラ」「中居ヅラ」を自称してきたのである。
「#中居ヅラ」のハッシュタグとともに、Xではファンによる引退を惜しむ声があふれた。悲しむだけなら問題なかったかもしれないが、そこには怒り、憤り、逆恨みのような言葉も数多く見られた。
ファンクラブ向けメッセージを先に出せば、それがオリジナルとしてメディアに引用されることは十分に予想がついたはずだ。
お詫びにつなげて「会いたかった/会えなかった」というアイドル目線のポエムを入れ、「さようなら……」と未練たっぷりの文末で締める。52歳、性加害疑惑の渦中の人間が書く文章としては不十分どころか、稚拙ととられても仕方ないだろう。