悠仁さまが書かれたトンボの論文
秋篠宮悠仁さまが、赤坂御用地のトンボ相についての論文を書かれたそうである。2012年から11年にわたる調査結果をまとめられたものであるという。素晴らしいことだと思う。そして、悠仁さまが筆頭著者になっていると聞いて驚いた。
こうした学術論文で、複数の著者が名前を掲載する場合、その名前の掲載順は大きな意味を持つ。特に、論文の最初に名前を掲載する筆頭著者は、その調査を主導して論文を執筆したことを表す。
現在高校2年生の悠仁さま。そろそろ大学受験が近づき、総合型入試(ペーパーテストの結果だけで評価するのではなく、論文や面接などで総合的に評価する)に備えている面もあるのではないかと想像してしまった。
にじみ出る親の教育方針
大学への進学戦略は、庶民であれ皇族であれ、子ども本人よりも親や学校の方針が強く出てしまうものだ。勝手なイメージかもしれないが、これまでのメディアの報道ぶりを見ていると、紀子さまはとても教育熱心なのではないかと思わされる。それは皇室でほぼ唯一の若年男子、皇統を継ぐであろう悠仁さまをお育てするという気負いから来ているのだろう。
悠仁さまは、皇族としては珍しく、幼稚園から中学までお茶の水女子大学附属に進み、悠仁さまのために作られたとも噂される提携校制度で、超進学校の筑波大学附属高校に進学した。高偏差値の名門大学を狙われているのだろうとみられている。
しかし、たおやかで優しい笑顔の紀子さまが学歴にこだわりをお持ちの様子である一方、ハーバード大学を卒業され、東京大学の在学経験やオックスフォード大学の留学経験もある元外務官僚の雅子さまのほうがそうでないのは、やや意外にも見える。
愛子さまは、優秀であるという評判が高かったが、大学も、幼稚園、初等科、中等科、高等科と学んだ学習院にそのまま進学された。
しかも日本文学、なかでも中世の文学を専攻されたことには、少々驚いた。昨今の風潮で言えば、人文学、中でも文学、中世文学と言えば、「実学の対極にある」学問の代表とされることもある。私などは、「国際的なキャリアをお持ちの雅子さまのように、外国語を駆使して、国際的な学問などを専攻されるのではないか」と予想していただけに、実に意外な選択であった。