※本稿は、本田秀夫・フクチマミ『マンガでわかる 発達障害の子どもたち 自閉スペクトラムの不可解な行動には理由がある』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。
褒められてうれしいときと、恥ずかしいときがある
最初のマンガには学校の先生の気持ち、次のマンガには子どもの気持ちが描かれています。
子どもが漢字の学習をしているとき、先生はその子のいいところ・できることに目を向けて、褒めようとしていました。「これは褒めポイント」と思ったところで、すかさず「がんばっているね」「えらいなあ」「キレイだね」と声をかけたのですが、なぜか子どもに噛みつかれてしまいました。
「褒められたらうれしいはず」の思い込み
このとき子どもがどう感じていたのかを描いたのが、2つ目のマンガです。この子は漢字を書くのが苦手で、自分ではうまく書けているとは思っていませんでした。
自分にも得意なこともあるのに、先生は漢字を書くときしか褒めてくれない。別にがんばっているわけでもなく、いやいや書いているのに、大げさに褒めてくる。子どもとしては「恥ずかしい」「どんな反応したらいいの?」と思っていたのです。
褒められても全然うれしくない子ども