洗練された形で味に表れる醸造家の情熱。それが感動を生む。
こだわりの源は情熱、情熱の源はお客さまの笑顔
ミキモトは、1893年に創業者の御木本幸吉が世界初の真珠養殖に成功して以来、その高い品質により世界中の顧客から選ばれ続けてきた。
「歴史と実績は、われわれのブランドの大きな資産です」
こう語るのは、2019年に代表取締役社長に就任した中西伸一さんだ。中西さんは大学卒業後にアメリカで宝石鑑定士の資格を取得し、ミキモトに入社。現在も商品本部長を兼務するほどジュエリーに対する情熱とこだわりを持つが、経営者としての冷静な視点も欠かさない。
「品質は大切ですが、それだけではうまくいかない時代になりました。企業としての考え方やコンセプトに加え、社会との親和性を意識してものづくりをする必要があります」
その言葉を象徴するのが、21年発表のコレクション「PASSIONOIR(パッショノワール)」だ。性別を問わず身に着けやすい黒蝶真珠を主役とすることで注目を集めた。
「伝統ある企業で新たな挑戦をするには勇気が必要です。しかし、過去の栄光を維持するだけでは停滞し、埋没してしまいます」
常に念頭にあるのは、お客さま一人一人に対するおもてなしの心と真摯な姿勢だ。
「当社には親子3代にわたるお客さまも多くいらっしゃいますが、世代によって好まれる商品は異なります。新しいコレクションの登場などにより、ミキモトは1億円のハイジュエリーから3万円台のイヤーカフまで扱うブランドになりました。しかし、トップクオリティーは守り抜く。『世界最高の3万円』を提供していることと自負しています」
マスターズドリームと枝豆の春巻きのペアリングに「うまい!」と中西さんがうなる。春巻きのつくり手は、新山重治さん。フレンチのような華やかな中国料理をコース仕立てで提供するヌーベルシノワの第一人者だ。この甘味と苦味が繊細なバランスで調和したビールを、新山さんは発売されてすぐに採用した。
「味わい豊かなマスターズドリームは、心地よい余韻だけが残る。飽きが来ず、ずっと飲んでいられます。中国料理との相性も最高です」と話す新山さんに、中西さんは尋ねる。
「新山さんが中国料理の道に入られたときには、すでに味やイメージが確立されていたはず。新たなスタイルを日本に浸透させるのは、難しいチャレンジだったのでは?」
新山さんはこう返す。
「確かに当時は中国料理といえば脂っこくて茶色いもの、というイメージが強い時代でした。挑戦のきっかけは、若き日に香港に勉強に行き、最先端のスタイルに出合ってとても感動したこと。あの日以来、日本の食材を生かした見た目が美しく、食欲をそそる新しい中国料理を目指し続けています」
大胆な挑戦をする中西さんだからこそ、新山さんに共感する部分は多い。2人の情熱は、「世界のどこにもない、心を震わせるほどにうまいビールをつくりたい」というサントリーの醸造家とも重なる。
「マスターズドリームは、やわらかな苦味、深いコク、ほのかな甘味、心地よい香りといった、ビールのおいしい要素が全て凝縮されていますね。醸造家の情熱が、非常に洗練された形で味に表れている。私は、つくり手の熱意こそがこだわりになると思っています。それが完璧に表現されたときに、お客さまの感動を生む素晴らしいものができるのです」とは中西さんの言葉だ。
未来に向かい、日本を輝かせる最高のものづくりの秘訣。それは「感動を届けたい」というつくり手の情熱にほかならない。
うまさを追い求めて実現した醸造家の夢。名店が選んだビール、マスターズドリーム
“心が震えるほどにうまいビールをつくる”という醸造家の夢と情熱のもと、おいしさを追求し素材や製法を徹底的にこだわり抜き、“多重奏で、濃密。”な味わいを実現。名店と言われる数々の飲食店でもそのおいしさに好評を博している。“名店が選んだビール”をご家庭でも愉しんでいただきたいとの思いから3月28日より、缶で新発売中。
ストップ! 20歳未満の飲酒・飲酒運転
【一流問答】語り合う名経営者と名料理人
- 感動的な味と体験を生み出すつくり手の挑戦のストーリー
- 美しさと時代への挑戦。逸品のつくり手、その真の使命
- 理想を追求するプロの夢、その先にある揺るぎなき共通項
- 最高を目指して試行錯誤の連続。2人の匠が共感した初見の一手