日本最多の戸建てZEH普及に実績のある積水ハウスが、全戸でZEH基準を満たす賃貸住宅をスタートさせた。次世代の賃貸住宅経営の姿がここにある。

賃貸住宅も環境性能が問われる時代に

賃貸住宅経営も、建物のクオリティーで勝負する時代。特に次世代の重要課題になりそうなのが環境性能だ。省エネ性能と言い替えてもいい。

屋根に載せた31.5kWの太陽光発電パネルが、各住戸の光熱費削減とエネルギー創出をになう。

写真は石川県金沢市に積水ハウスが全国で初めて完成させた、全戸ZEH(ゼッチ)基準を満たす賃貸住宅「シャーメゾン」。ZEHとは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、建物の高断熱化と高効率なエアコンなどによる徹底した省エネ、太陽光発電による創エネで、年間エネルギー消費量収支をおおむねゼロにできる住宅を指す。

積水ハウスでは2013年から戸建て住宅のZEHを展開しており、これまでに累計3万5000棟を建設、日本最多の実績を誇っている。

だが集合住宅の場合は戸数に比して屋根面積が小さく、太陽光パネルの設置面積が不足しがちなため、ZEH基準を満たすのは困難とされてきた。しかし2016年11月、積水ハウスは名古屋市で全国初となる全住戸ZEH分譲マンションの建設を発表。さらに今回、賃貸住宅「シャーメゾン」でも実現させた。

街並みを格上げする風格をたたえた外観。豊かな植栽が道行く人々の目をなごませる。

建物は積水ハウスの重量鉄骨造「ベレオ」で、1LDKを中心とする賃貸住宅13戸と店舗1戸の併用マンション。各住戸に高効率な省エネ設備を導入してエネルギー消費量を最小限に抑え、必要な太陽光パネルを平均2.4kWに抑えた。もちろん、その大前提となったのは、「ベレオ」の建物そのものが持つ、高い断熱性能である。

各住戸がそれぞれ太陽光発電につながっているため、入居者は電力会社から購入する電力量を減らせるだけでなく、余った分は売電も可能だ。オーナーは、入居者の光熱費を抑えられるため、家賃を高めに設定することも可能になる。近隣物件と差別化しやすく、市場競争力が長く保てるというメリットもある。

フレキシブルβ(ベータ)システムで多様な敷地条件に対応

写真の物件は、2・3階部分をオーバーハングさせ、バルコニーのデザインにも工夫を凝らしたダイナミックな外観だが、これは積水ハウスのオリジナル構法「フレキシブルβシステム」が可能にしたもの。設計自由度の高さが特徴で、間取りのバリエーションがつくりやすく、さまざまな敷地条件に柔軟に対応できる。

2・3階部分をオーバーハングさせて広いバルコニーを実現(右)。エントランスホールには、ギャラリースペースがつくられている(左)。

エントランスホールや屋内共用廊下など、ホテルライクな共用部分は、日々の上質な暮らしを演出してくれる。シックな色合いで質感豊かな外壁、従来の賃貸住宅とは一線を画す重厚なたたずまいは、住む人の誇りとなり、オーナーの歓びにもなるだろう。ゆくゆくは街のランドマークに育っていく賃貸住宅だ。

事業計画から維持管理まで支援
シャーメゾンWithシステム

積水ハウス「シャーメゾン」は、建設後の充実したサポートも魅力だ。

まず、ハード面では「初期30年保証制度」。建物の構造躯体と雨水の浸入を防ぐ重要な部位について、法律で義務づけられた10年を大きく上回る30年間保証を適用する。その後も独自の「ユートラスシステム」により10年間の再保証が繰り返し受けられる。

グループの総力で賃貸住宅経営をバックアップする「シャーメゾンWithシステム」

経営や管理・運営の支援には、積水ハウスグループ各社の連携による「シャーメゾンWithシステム」がある。事業計画立案から維持管理まで、賃貸住宅経営をトータルにバックアップ。入居者募集や家賃の集金、清掃などの日常業務はもとより、市場の変化に応じたリフォームの提案も期待できる。

環境性能の高い先進的な建物と、各分野の専門スタッフによる頼れるバックアップ。将来にわたって安定した賃貸住宅経営を目指すなら、まず積水ハウスに相談してみてはいかがだろうか。