「働き方改革」では、長時間労働に対する規制も大きな柱である。しかし現場の個々人は、帰宅を急かされても残った仕事との板挟みに陥りがちだ。意義ある「働き方改革」のためには、短時間で成果を上げる高いパフォーマンスが求められる。伴って、休養や睡眠のあり方にも変革が必要だ。そこで、「リカバリーウェア」の販売が累計70万着突破(※1)と好調のベネクスは「新・眠り方改革。」を提唱。社員の睡眠改善に関する制度を持っている企業に自社の製品を提供して課題解決をサポートするなど、具体的な取り組みを進めている。

近年のビジネスパーソンに向けた健康にかかわる調査では、多くの人が「睡眠」の質や量を意識しているという結果が出ている。実際、「睡眠負債」という言葉が一般に広く浸透し、睡眠に関する情報は各種メディアで多く発信されている状況だ。

「しかし、個人が積極的に睡眠改善に取り組んでいるかといえば、必ずしもそうではありません。そこでベネクスでは、誰しもに訪れる休養である睡眠をクローズアップ。『新・眠り方改革。』を掲げ、一人でも多くの方の質の高い睡眠をサポートしようと考えたのです」とベネクス・マーケティング部の高橋麻美氏は言う。

「新・眠り方改革。」は、大きく「意識改革」「行動改革」「アイテム改革」の三つからなる。まず、意識改革では正しい情報を発信し、休養の大切さを伝えていく。例えば、睡眠が生産性に影響を与えたり、記憶の整理に関与していることなどは普段気づかない情報であったりする。また企業では睡眠改善によりパフォーマンスアップを図ろうとする動きが広まってきてはいるが、これを個人レベルで実施するには至っていないため、情報発信を通じて意識向上を目指す。

そして行動改革では意識的に質の高い休養を取る“攻めの休養”を提案する。オーストラリア国立スポーツ研究所の研究によれば、アスリートたちが漫然と休養を取るのでなく、運動前に質の高い能動的な休養を取り、休養量を増やすことで、その後のパフォーマンスがよりアップすることがわかっている(図1参照)。

「これからの時代は“戦略睡眠”が重要になるというのが私たちの認識です。仮眠や昼寝なども含め、日常生活の中で戦略的に眠ることでパフォーマンスを向上させるという新しい考え方が広まってきており、それを後押ししたいと思っています」(高橋氏)

さらにベネクスでは、場所を選ばず、いつでも気軽に、質の高い睡眠が取れる自社製品「リカバリーウェア」によるアイテム改革を推進。睡眠環境の整備に貢献していく考えだ。

特殊素材「PHT」で“攻めの休養”を目指す

「新・眠り方改革。」を支える「ベネクス リカバリーウェア」は、同社と東海大学、神奈川県との産学公連携事業によって誕生。疲労を回復させることが目的の休養時専用ウェアで、心身をリラックスさせ、深い休養が取れるよう眠りをサポートすることを目指している。最大の特徴は、独自の特殊素材である「PHT(Platinum Harmonized Technology)」を使っている点である。

「PHTは、ポリエステル糸の1本1本にナノプラチナなどの鉱物を練り込んでいます。また快適な着心地を考え、可能な限り繊維を細くしました。シルクのような肌触りを持ち、強くてしなやかな、世界で唯一の高機能繊維がPHTなのです」

PHTは微弱な電磁波を発する。携帯電話や電子レンジなどの電気的な電磁波とは異なり、遠赤外線の一種だ。これが、自律神経の中でもリラックス状態に働く副交感神経に作用し、筋肉の緊張をほぐし、血流を促し、疲労回復をサポートする。つまり、軽い運動によって老廃物を排出させ疲労回復を促すアクティブレストの状態を、睡眠時というパッシブレスト時に実現できる。「ベネクス リカバリーウェア」は、そうした画期的な商品なのである(図2参照)。

「主にアスリートから火がついた製品でしたが、休養が欠かせないのはビジネスパーソンをはじめ、どなたも同じ。今では幅広い層の方々にご愛用いただいています」と高橋氏は言う。

未病の改善につながると神奈川県が認定

アスリート以外の人たちへの普及拡大を裏付けるように、ベネクスのリカバリーウェアは今年9月、神奈川県の「ME-BYO BRAND」(未病ブランド)に認定された。疲労の回復をサポートする「休養時専用着」が、未病の改善につながると評価されてのことだ。疲労は体内の異常を知らせる警報の一つ。この警報をいち早くキャッチし、解決することが重篤な病状への進行を予防することにつながるというわけだ。

では、実際に愛用しているユーザーは、どう感じているのだろうか。

まず、着用のシーンとしては「睡眠時」(パジャマ代わり)が51.1%で最多。次は「自宅でのリラックス時」が29.8%である(※2)

そして、ベネクスへ寄せられた感想は、例えば次のとおりだ。「すごくよく眠れる。眠りが深いようだ」(30代)、「精神的にリラックスでき、よく眠れて驚くほど」(40代)、「寝つきも寝起きもよくなり、朝は頭がスッキリ」(60代)――。

「ベネクスはPHTを使ったウェア、アクセサリーのラインアップを着実に拡大していきます」と高橋氏。「お手持ちのアイテムを増やすリピーターの方々やプレゼント用に選んでくださる方々もおいでです。スポーツや仕事のパフォーマンスアップを狙う方だけでなく、育児中の方々、ご高齢者様なども、疲労回復のための手軽なツールとしてご活用くださればと思います」

(※1)2010年の販売開始から18年5月までの実績(ベネクス発表)。
(※2)「2016年ベネクスユーザーアンケート」より。

池谷裕二
東京大学薬学部 教授
脳研究者

なぜ眠ることが大切なのか――

私たちにとって睡眠がいかに大切か。例えば人間は眠っている間に、脳内の老廃物を排出したり、記憶を整理して定着させたりしていることがわかっています。

加えて最近、我々の研究グループは脳の海馬が睡眠中にクールダウンする仕組みを解明しました。睡眠が取れず、脳の興奮状態が続くと、ものが覚えられなくなったり、また社会性が低下したりします。寝不足によってイライラしたり、周囲の状況が読めなくなったりするのは、脳の過剰興奮が原因だと考えられるのです。

私たちは睡眠時間を短縮すると1~2週間で慣れてしまいますが、タスクパフォーマンスを調べると、実は本人が気づかないうちに低下しているという研究もあります。生きるために必要な多様な機能を担う睡眠。それは言うまでもなく、私たちにとって不可欠なものです。

 

ベネクス商品の取扱店舗
小田急百貨店新宿店ハルク 2F ベネクスショップ
髙島屋新宿店 8F ウェルビー フィールド ベネクス
西武池袋本店 8F ベネクスショップ
ベネクスショップ 阪急うめだ本店 8F
イオンボディ レイクタウン店

取扱・販売店舗一覧はこちら