「機を見て動く」にはニュースを日頃から読み解き、関連性を理解する

今は情報があふれていて、情報の取捨選択が大変な時代。この局面で、自分にとって重要な情報は何なのか、自分なりの物差しを持つことが必要」と話す、小林悦子さん。普及前からPCを使いこなし、自身を「ネットフリーク」と評する。iPadは2台持ちで、日経新聞のデジタル版を購読中だ。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント 専務取締役 小林悦子さん

新卒でシティバンクに勤務。ゴールドマン・サックス証券に転職した際は、デリバティブのプロとしてヘッドハンティングされた。“プロも一目置くプロ”の小林さんが金融知識のベースをつくったのは、週1回の書店通い。

「『必要と思う本は絶対に買え』と上司に言われて長らく続けました。この言葉は私の中で、座右の銘でしたね」

本で基礎を学び、OJTで経験を積んで判断力を鍛えていった。

自身の資産形成では、リーマンショックで海外の社債の値が下がったとき、それを集めたファンドを購入。「機を見て動く」にはニュースを日頃から読み解き、その関連性を理解すればいい。

円安が続く現在、日本経済は上り調子。投資に向いた状況だ。「アベノミクス効果でインフレ率が上昇傾向のなか、銀行預金の実質的な価値は目減りしてしまいます。将来に備えるために、余裕資金で国内外の株、債券等に分散投資するのがお勧めです」


●小林さんの財布
バッグに入れやすいルイ・ヴィトンの二つ折りタイプ。クレジットカードは一本化して管理しやすくしている。

●好きな洋服
エクセランクラッセ

●好きな靴
コール ハーン

●好きな時計
カルティエ

●金融以外の仕事につくなら
料理研究家

●小林さんにとって、お金とは?
超客観的な価値基準。どんなときにでも、健康的につきあっていきたい相手

小林悦子
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント 専務取締役。1985年、東京大学文学部卒業。シティバンク日本法人、ゴールドマン・サックス証券を経て、2000年、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントに入社。14年に現職に就任。

撮影=吉澤健太