時代とともに変化する土地活用のニーズをとらえ、最適な解決策を提案する大和ハウス工業。横浜支社流通店舗事業部の神木正彦事業部長に、近年の土地活用のトレンドと同社の強みを聞いた。

神木正彦●かみき・まさひこ
大和ハウス工業株式会社
横浜支社 副支社長
流通店舗事業部 事業部長


「土地オーナー様へのサポートの一環として『オーナー会』も設け、お互いに交流・情報交換をしていただいたり、研修会なども催しています。当社とのコミュニケーションをとる機会も増え、土地オーナー様とのネットワークが強化されることを感じています」

 

土地活用に何を期待するか。収益性、税務効果、安定性……。そこで求められるものは、土地オーナーのニーズをはじめ、地域の特性や立地条件、区画の規模などによって多岐にわたる。その一つ一つに対応し、しっかりと土地オーナーを支えるパートナーが、大和ハウス工業である。

同社横浜支社流通店舗事業部の神木正彦事業部長は、近年の土地活用ニーズの変化をこう話す。

「大和ハウス工業の流通店舗事業のオーナー様には、長年店舗や事務所などで土地活用をされてきた土地オーナー様が多くいらっしゃいます。しかし当初の建設から20年~30年が経過し、建物が契約満了を迎える中、今後の相続に備えた“土地の再活用”をお考えになる方が増えてきました。私たちはその声に応え、土地の特性に応じてより有効な解決策をご提案しています」

土地オーナーとテナント企業を結ぶ
独自の「LOCシステム」

創業から60年を迎えた大和ハウス工業の事業領域は、大きく広がっている。土地活用では賃貸住宅、商業施設にとどまらず、医療・介護、保育施設、事務所など、提案は多彩をきわめ、実績は全国約3万8000件に上る(※)。神木事業部長によると、その第一歩は38年前に踏み出された。

「1977年、当社は流通店舗事業を立ち上げました。郊外型チェーン店の飲食店や専門店などの出店ニーズを受け、土地オーナー様にロードサイド店舗の『建て貸し』をご提案したのが始まりです。以来、社会環境や企業動向の変化を確実にとらえ、当社が扱う施設も多様化の一途をたどっています」

多様な提案で土地活用を成功に導く大和ハウス工業のノウハウの結晶──それが独自の「LOC(ロック)システム」である。土地オーナー(Land Owner)と、新しい事業展開の拠点を求めるテナント企業(Company)のニーズを結び付ける枠組みだ。契約形態はテナントへ建物賃貸、土地賃貸、土地と建物を大和ハウス工業(そのグループ企業)を介して賃貸する方法などと豊富に設けている。

「LOCシステムの強みは、他社に先駆け40年近くも前から土地オーナー様の活用のお手伝いを続け、約4000社に上るテナント企業様と、4万人を超える土地オーナー様を結び付け、強固なネットワークを全国各地で築きあげてきた点に尽きます。テナント企業様の出店ニーズは本社部門の『LOC推進室』が集約。エリアの適地管理や土地オーナー様のニーズをはじめ、都市計画、計画道路の状況など、土地に関する情報は全国の事業所が細かくチェックしています。最新の情報を収集し、ストックしているからこそ、土地オーナー様に、より信頼性が高く最適な企業をスピーディにご紹介できるのです」

※ データは2015年3月現在