今よりもっと飛ばしたい、と思うのはゴルファー共通の願い。しかし、強く振ろうとすると、常にボールが曲がる危険がつきまとう。プロのように、フルスウィングしても真っすぐ飛ばすためには、どこに気をつければいいのだろうか。

解説:岩崎桂介プロ
1978年、千葉県出身。08年、プロ入会。ETGS(江連忠ゴルフスタジオ)千葉校インストラクターとして、多くのアマチュアを指導。アマチュアの悩みに詳しい

 

アマチュアのミスの
ほとんどはアドレスが原因

アドレスのPoint-1
一度振りかぶって下ろすと真っすぐ構えられる

練習場やコースで、ミスショットが出たとき、ほとんどのアマチュアは「スウィングが悪かったから」だと考えがちです。もちろん、スウィングが原因で起こるミスというのもたくさんあるのですが、アマチュアの場合、むしろ多いのは、アドレスの間違いによるミス。つまり、打つ前からミスショットが出やすい構えをしてしまっているケースが、とても多いのです。

まず、気をつけなければいけないのが、ボール位置です。そもそも、ボール位置が間違っていると、正しいスウィングをしても、そこにボールは“ない”のですから、うまく当たるはずがありません。ところが、多くのアマチュアは、間違ったボール位置に対して、“当てにいく”ために、さまざまなスウィングのミスを起こしてしまう。よく、素振りはきれいなのに、いざ、ボールにアドレスして打つと、まったく違うスウィングになってしまうという人がいますが、その多くはボール位置の問題と考えられます。

アドレスのPoint-2
目線は地面と平行にすると肩のラインも平らになる

ボール位置の目安は、「左足かかと線上」です。クラブを一度、頭の上まで振りかぶってから、真っすぐ振り下ろしてヘッドを地面まで下ろすと、ドライバーの場合、スタンス幅が広いために、ヘッドから「左足かかと」までは、少しすき間が空きます。アイアンの場合は、下ろしたヘッドのすぐ横が「左足かかと」です。もし、この位置にボールがなければ、手を伸ばしたり縮めたりしてヘッドをボール位置にあわせるのではなくて、最初からアドレスをやり直す必要があります。

正しい位置にボールをセットできたら、次に大事なのが、肩のラインを概ね地面と平行に保つことです。アマチュアに多いのは、右肩が下がったアドレス。特にドライバーの場合、「遠くに飛ばそう」と思うと、無意識に目線が高くなり、それにつられて、右肩が下がってしまうケースが多いです。右肩が下がっていると、ダウンスウィングで地面とのスペースがなくなり、基本的にはダフりやすく、それをさけて反射的に伸び上がることで、トップも出やすくなります。アドレスで肩を水平に構えるには、アドレスでの目線を地面と平行な高さにもっていくといいでしょう。

アドレスのPoint-3
左手は左ももの内側にセットする

また、アドレスでは、左手を常に左太ももの内側にセットすることが大事です。左手をそれより外側(目標方向)に出すと、左肩が開きやすく、フェースも開きます。また、左手が左太もも内側より中(飛球線後方側)にあると、ボールをすくう構えになり、ダフリやトップが出やすくなります。