あえて「ちいかわ」を選ぶワケ
最後に、手土産の専門家を自負する私が、この夏あえて選ぶ最も戦術的で破壊力のあるアイテムをご紹介します。それは大人気キャラクター【「ちいかわ」のグッズやお菓子】です。
お盆の帰省のように大人が大勢集まる場では、皆が気合を入れてデパ地下の高級品や有名店のおいしいお菓子を持ち寄るため、テーブルの上が「手土産のレッドオーシャン」状態になります。そこで普通においしいものを出しても、残念ながら誰の記憶にも残りません。
そんな激戦区において、私が最も重視するステークホルダーが、甥っ子や姪っ子といった「小さな子どもたち」です。私は今回の帰省に向けて、大人がおいしく食べる用としてペニンシュラのマンゴープリンなどを手堅く用意しつつ、あえて子どもたちに向けて、限定のちいかわグッズを配る予定です。
王道と「外し」の組み合わせワザ
実は私は、わざわざ台湾まで足を運んで限定の缶バッジや魔法のステッキのセットなどを大量に買い込んできました。
日本のコンビニで買えるお菓子ではなく、「台湾限定のレアなちいかわだよ」という希少性とストーリーテリングを付与することで、子供たちは大歓声を上げ、それを見た大人たちまでもが身を乗り出して食いついてくるのです。もし国内で調達するなら、埼玉県川越にある「ちいかわもぐもぐ本舗」のアイテムなどを仕込んでおくのも有効です。
誰もが知る高級なお菓子が並ぶ中、あえて親しみやすいポップなキャラクターものを投入し、意図的に「外し」のテクニックを使う。これは先日、NVIDIA(エヌビディア)のジェンスン・フアンCEOが来日した際、あえて高級フレンチではなく、親しみやすい赤提灯の居酒屋を選んでエグゼクティブたちの心を掴んだのと同じロジックです。
子どもたちを味方につけ、その場の空気を一気に和ませてコミュニケーションを活性化させる。王道の手土産にこの「外し」のアイテムを掛け合わせることは、あなたの存在を周囲の記憶に強烈に焼き付けるはずです。
構成=プレジデントオンライン編集部
京都大学大学院修了後、非体育会系・アルコールに弱いにもかかわらず、新卒で電通に入社。入社当時は競合代理店である「博報堂の回し者」と社内で揶揄されるほどの落ちこぼれであったが、先輩の言葉をきっかけに会食に全力で取り組むように。最大28回会食/月に及ぶ苦戦苦闘の末に、すべての会食・食事会を誰もが成功に導くことができる、徹底的に実務に即した体系的な会食ノウハウ=「会食メソッド」を独自に生み出す。その後、自らセッティングした会食をきっかけに、念願のスタートアップ企業に就職。「会食メソッド」の一部を公開したnoteは大きな反響を呼び、noteでは異例の約30万PVを達成。X(旧Twitter)フォロワー数4万1500人(2025年5月時点)。著書に『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』(ダイヤモンド社)がある。
