やり抜く力を育てる「ジグソーパズル」

ジグソーパズルは楽しいだけでなく、脳科学的には「パターン認識」の訓練になります。さらに「GRIT(やり抜く力)」を育てます。数百ピースのパズルを完成させるには、集中力と粘り強さが必要。「もう無理」と投げ出しそうになっても挑戦しつづけた経験は確実にメンタルを鍛えます。

親は「ここのピースじゃない?」とヒントを出したくなっても我慢。子どもが自力で気づく瞬間を奪ってはいけません。完全に行き詰まったら「一緒に探そうか」と伴走してやります。ピースがはまった瞬間は「自分で見つけたね」とタイミングよく具体的に褒める。事実を称賛するのです。

完成したら結果だけでなく、「最後まで諦めずに頑張ったね」とプロセスを褒めてください。「やり抜いた」という達成感は次の挑戦への原動力になります。親の役割は「褒め方のエキスパート」になることです。

1→2のアレンジ力を育むオリジナルキャラ創作

創造力といっても「0→1」の発想は難しいもの。一方、既存のものをアレンジする「1→2」は楽しくて身につきやすい。たとえば、大好きなキャラクターを参考にして考える「自分だけのキャラ」。「ピカチュウに羽をつけたらどうなる?」「マリオが宇宙で活躍するには?」と、何かを足したり引いたりする“ちょっと変える遊び”は創造力を育みます。「マリオカート」が好きならレース場のコースを描くのもいい。「ここにジャンプ台を置いて……」と展開を想像し、競技ルールなども考える。ゲームを消費する側から創作する側へ視点が変わる経験です。

初めは独創性が弱くても「どこが違うところ?」と質問して親が興味を示せば、子どもは自分のアイデアに自信をもちます。最初はほぼ模倣だとしても、創造力を鍛える第一歩になります。

茂木 健一郎さん

※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。