親の負担を最小化する「公立×指定校推薦」

公立の中学・高校に進んだ場合、入学金や授業料、設備費といった学費はもちろんかからず、入学時に必要な制服などの入学準備金は10万円ほどで、給食費や修学旅行の積み立てにかかる費用も年間10万〜20万円程度です。入学金や制服代を除いても年間100万円前後かかる私立中高との差は一目瞭然です。

また、受験対策における親の時間的負担も高校受験ルートだと少なく済みます。中学受験においては、子どもが持ち帰ってきたプリントの管理や課題の進捗確認、学校情報の収集など親がつきっきりで伴走する必要があります。中学受験の伴走のために親が仕事を休職するケースも少なくないといい、まさに「親子の受験」の様相を呈しています。

一方で、高校受験の場合はお子さんがある程度成熟した15歳での受験ということもあり、親が手取り足取りサポートする必要はなくなります。基本的には高校受験塾におまかせでよく、最低限の声かけや健康管理などは必要ですが、親が家で一緒に問題に向き合うといったことは不要でしょう。

大学受験まで見据えたときに、費用・労力(対策時間)面で最もコスパが良いルートは、公立中・公立高から指定校推薦で早慶MARCHルートだと考えています。

男子生徒が教室の机の上で勉強
写真=iStock.com/urbancow
※写真はイメージです

大学入試の3割超が「学校推薦型」を選ぶ時代

「指定校推薦」というと、一部の真面目な優等生にしか縁のない話だと考える方も多いかもしれませんが、現在、公募推薦・指定校推薦・付属高校からの推薦がメインとなる「学校推薦型選抜」は全国の大学で増加傾向にあり、メジャーな入試方式の一つになろうとしています。

2024年には、全大学入学者のうち35.5%が学校推薦型選抜(そのうち28.8%が指定校推薦)を経て大学に入学しています(※)。首都圏1番手でなく、2〜3番手の公立高校にも、早慶MARCHの指定校枠が多く用意されています。例えば、神奈川県立川和高校は東大合格者が0人の年も少なくない公立校ですが、なんと早稲田大に12枠、慶應大に7枠もの指定校推薦枠を保有し、毎年こちらの枠を使い切るそうです。

※ 2024年度入試の全選抜区分中、総合型選抜の割合が1.6ポイント増加(Between 情報サイト

川和高校よりも偏差値的に下のレンジであっても、早慶MARCHの指定校枠がたくさん用意されている公立校は多いので、そうした情報も入学前に調べておくとよいでしょう。指定校推薦を検討する場合は、もちろん校内のテストなどでは手を抜けませんが、難関大学志望者のように駿台や河合塾といった大学受験予備校に通う必要はなく、塾代も一般受験組に比べると少なく済む傾向にあります。