モチベーションの高さが
クオリティの高さに

「世界一夢を叶える企業になる」。これがグローバルステージのビジョンだ。社員や家族、そしてクライアントの夢……。特に社員たちは、自分の夢を実現するため仕事に打ち込むわけだが、「誰もが入社時から『この事業で成功したい』と針路を明確にしているわけではない」。なかには起業、経営ではなく、俳優や教育者、あるいはサッカークラブのオーナーを目指している人もいる。

「当社で働くためには、夢や希望は必須です。でもそれが必ずしも“社長”である必要はありません。いわゆる泥臭い営業をとことんやりながらコミュニケーション力を高め、目標設定やプランニング、さらに数値管理などの経営的思考を身につけていく。その過程で、徐々に目標実現へのプロセスが描けるようになる。その方が自然ではないでしょうか」

例えば俳優を目指していたメンバーは、現在グループ会社の経営者。だが夢を捨てたわけではない。事業経営を俳優としてのプロデュース力をつける過程と捉えている。また世界平和を願うメンバーが、「まずは周りの人間を幸せにしたい」と起業したケースも。最近は「夢とリンクさせる形で起業するメンバーが増えている」と薄井社長は言う。

グローバルステージでは、新規顧客(営業代行等の発注者)を獲得するための営業はしていない。しかし「日々、相当量の案件の依頼がある」という。背景には、次ページに紹介している「GSウェイ」という価値観を基本にした同社の業務のクオリティの高さがある。それが発注企業から評価されているのだ。

夢と希望を持って働く。メンバー各自のモチベーションの高さが仕事の質を保証していることは言うまでもない。一方で自分の新たな能力を発見する楽しさ、共通の価値観を持つ仲間と働く喜びが、GSグループに独自の強さを与えている。「夢と希望」──この言葉が喚起するパワーは大きい。思いが強ければ強いほど、それは人生の原動力となるに違いない。

GSグループは近年、国内にとどまらず、今後ますます発展が期待されるアジアを視察し、新事業を模索している。右の写真は、視察で訪れたシンガポール。多くの国際的企業が注目する国の1つだ。