来年は日本史に漫画が?
――また今回、「歴史総合,世界史探究」では少女漫画の名作『ベルサイユのばら』が出て話題になりましたが、今後、日本史でも漫画が出てくることはありえますか?
【佐京】可能性としては十分あります。2025年には長谷川町子の『意地悪ばあさん』が出ました。センター試験の時代も、2014年に手塚治虫の『紙の砦』が出て、2017年には水木しげるの『図説日本妖怪大鑑』、『妖怪ウォッチ全妖怪大百科』から“ぬらりひょん”やロボニャンが登場しています。しかし、“ベルばら”もそうですが、たとえ漫画の内容を知らなくても、与えられた資料から解けるようになっているはずなので、漫画を読んでおけば有利というわけでもないですね。
――時事問題としては、やはり「100年前の出来事や周年行事、国民的イベントのトピック」は、対策として押さえておいたほうがいいですか?
【佐京】どちらかというと、年度ではなく試験実施年、またはその100年前、150年前のことが出てくるケースが多く、2022年実施の日本史には1872年開通の鉄道についての問題が出ました。つまり、次の2027年共通テストには1927年や1877年のことが出るかもしれないから、「一応押さえておいたほうがいいよ」とはアドバイスしています。
共通テストは学力向上につながるか
――全体的に見て、共通テストは高校生の学力向上につながっているんでしょうか。
【佐京】私としてはけっこう好意的に見ていますね。例えば2択の問題で、そのうち1つは誤りの選択肢、われわれは「ダミーの選択肢」といったりするんですけど、そのダミーの方も見ると、「出題者はこういう思考回路を落とし込みたいんだな」というのは分かるんですよ。「こっちが正解に決まってるじゃん」みたいな問題はあまり出なくなってきて、そういう意味では試験自体の質は上がっている気がします。つまり、よく練られていますね。ただ一方で、「一方はわからなくても消去法で選べばなんとなく分かるよね」という設問もなくはないので、そこはまだ開始6年目、過渡期なのかなという気はします。

