「公文式」はやっぱりスゴかった

③公文国際学園中等部・高等部(神奈川県・偏差値51)

3校目は、公文国際学園(神奈川県、最低偏差値51)だ。創立して30年ほどの比較的新しい学校なので親世代にはピンと来ないかもしれないが、学習設計と学校文化の両面で、偏差値以上の成果を狙える共学の中堅校である。

この学校の中学入試で特徴的なのは、算数ではなく数学を含む科目選択制だ。一般入試合格者の半数が2教科入試で、特に「国語・数学」型は合格率が高い。中学受験特有の算数に固執せず、中学以降に習う数学を出題範囲にすることで、大学受験を見据えた先取り学習を重視している。

入学後もその方針は一貫しており、数学・英語は中1から習熟度別授業を展開。中1・中2では、毎朝20分間は各自が選択した科目について、放課後には週1回数学必修で公文式学習を行う。このように、学習進度を追求しつつ、計算力や基礎処理能力を早期に固める設計となっている。また、2024年度からは中間・期末テストを廃止し、小テスト中心の評価に移行した。短期的な暗記ではなく、先取りと反復による継続的な学習が日常的に求められる。

公文国際学園中等部・高等部
公文国際学園中等部・高等部(写真=IZUMI SAKAI/Attribution/Wikimedia Commons

自由な校風で、「東大・推薦合格」も輩出

制服や校則がないことでも知られ、学校の公式発信でも髪を染めた生徒が自然な姿で掲載されているほどだ。自由度の高い校風のもと、「自ら考え、判断し、行動する」姿勢が重視され、個性的でのびのびとした生徒が多い。

国際教育・探究活動にも注力しており、日本や海外の文化を5年間かけて探究するプログラムを展開する。その象徴が、中3で実施される研修旅行「日本文化体験」だ。テーマ設定から候補地選定、プレゼンテーションと学年投票による行き先の決定までを生徒自身が行う。関係各所との調整まで担うため、探究活動と同時に社会性も鍛えられる。

こうした自律的な学びは進学実績にも結びついている。2022年には東大への推薦合格者を輩出し、2025年の卒業生164人に対して早稲田大・慶應大に合計70人が合格。東大・京大を含む国公立大や海外大学への進学者も多く、早稲田大の推薦枠が5人用意されている点も見逃せない。主体的に学べる生徒にとって、偏差値以上の成果を期待できる魅力的な環境だ。