くだけたことばと正式な場面のことば

「おどろく」と「びっくりする」のちがい

とつぜんのこと、予想外なことが起きると、おどろいたり、びっくりしたりします。どちらも同じような意味のことばです。

ひきたよしあき『自分の気持ちを表すことば図鑑』(大和出版)
ひきたよしあき『「自分の気持ち」を表すことば図鑑』(大和出版)

でも、「おどろく」は、学校の作文や発表会など正式な場面で使えます。それにくらべて、「びっくりする」は、くだけた表現なので、ふだんの会話で使うことが多いのちがいです。

「おどろく」は、とつぜんの出来事ごとや意外なことがあって、心が動くこと。

うれしい気持ち、かなしい気持ち、こわい気持ちなど、心がはげしく動いたときに出てくることばです。

「おどろく」は、ふだんの会話でも、人前で発表したり、作文を書くなど、少し改まった場所でも使える便利なことばです。すてきなおどろきがある毎日って、いいよね。

「びっくりする」は、おどろくにくらべて、仲のいい友だちとの間などで使うことば。少し子どもっぽいかんじがします。そのぶん、「おどろく」にくらべて、パッと短かい時間で心が強くゆさぶられた様子が伝わります。急にうしろから声をかけられて、「びっくりしたぁ!」と声が出るかんじ。心臓がドキドキしちゃうよね。日常会話でどんどん使おう!

こんなふうに使おう!
「わたしたちの演奏会に、たくさんの人が集まってくれて、みんなおどろいています。」
「犬のぽん太はカミナリにおどろいて、部屋の角ににげこんだ。」
「とつぜん、道路にねこが飛び出してきて、びっくりした。」
「あさの新宿駅の人の多さには、びっくりしました。」
「おどろく」と「びっくりする」のイラスト
出典=『「自分の気持ち」を表すことば図鑑』(大和出版) イラスト:藤原なおこ