「親の共感」が子供の“満足と安心”につながる

これは、経験がある。

「トット! こっちきて」

YouTubeを見ていたKが、振り返って私を見た。ちなみに、Kは私を「トット」と呼ぶ。家事を中断し、パソコンの前に行った私に、彼はこう言った。

「Kも、ここ、行ってみたい」

日本人少年が、台湾の遊園地で遊ぶ動画だった。息子よ、連れて行ってやりたいけれど、金が……。不甲斐ない父で申し訳ない。もうちょっと大きくなってからね、と適当にお茶を濁した覚えがある。もし「ここで何をしたいの?」「今度、みんなで行こうね」と応えたら、会話が、もっと言えばKの関心が広がっただろうか。

Kにとっての“現実への窓”が、YouTubeである事実を感じた日常の小さな出来事だった。宮里先生は言う。

「ほんの少しだけ家事の手を止めて、YouTubeを一緒に見る。それだけで子どもの気持ちが変わるはずです。その子が関心を寄せている物ごとに親が共感を示すことが、子どもの満足感や安心感につながるわけですから。親子で楽しめる素敵な動画を見つけましょう」

宮里暁美さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
宮里暁美さん

経験や時間をともにするから、共感が生まれる。家に帰ったら、Kと一緒に「デンシャ」を見てみよう。