「これで遊ぼう」「ジュース飲もう」と“次の行動”を提示するといい
宮里先生に逆質問された。
「Kくんは、どんなときに動画の視聴を止められますか? ダメというと泣いてしまいますか?」
どうだったろうか。我が家では「デンシャ」が、日常に入り込みすぎて「ダメ」と言う機会はほとんどない。入浴や、出かける前、あるいは食事のタイミングで「そろそろ止めて、ご飯にしよう」と声をかけるくらいか。その日の気分で「Kは、いま、デンシャ見てるでしょ!」と怒って、頑なにYouTubeを見続ける日もあれば、大人しく服を脱いだり、食卓の椅子に座ったりする日もある。
あとは、プラレールや、ボールで遊ぼうと声をかけるとパソコンから離れる場合もあるが、それも気分次第な感じだ。子どもの気持ちはわからないけど。
「もう十分見たから飽きたと考えることもできますけど、子どもにとって、YouTubeよりもプラレールやボール遊びが勝るということなのではないでしょうか。頭ごなしに『ダメ』『もう止めなさい』というよりも『次はこれで遊ぼう』『こっちにおいしいジュースがあるよ』と次に何をするかを大人が提示してあげるのがいいのかもしれません」
半世紀前のテレビのように、YouTubeが生活の一部なのだとしたら、うまく付き合っていくしかない。それは、YouTube以外の選択肢の提示が、私のルーティンになるということに違いない。
すぐに取り上げないで、「面白かったね」と共感する
宮里先生は、もうひとつ即効性のありそうな対処法を教えてくれた。それがタイマーだ。
「スマホやパソコンにタイマーをかける親御さんはけっこう多いですよ。たとえば、30分でタイマーをかけて、時間になると画面が点滅するとか、いろいろとやり方があるそうです。タイマーで時間がきたら『今日はもうこれで終わりみたいだね』とか『故障かな』と声をかけると自然に視聴を終えられるようです」
ポイントとなるのが、親の共感だ。宮里先生は続ける。
「『また明日、見ようね』と声をかけると子どもは、これで終わりじゃなくて、また見られると安心できます。他にも、親が『面白かったね』『明日、楽しみだね』と共感を示すと子どもは満足感をえて見終えられます。子どもがもっとも欲しているのが、一緒にかかわって遊んでくれる人です。もちろん親は、家事や仕事を抱えているからずっと遊べるわけではありません。しかし楽しかった記憶はずっと残っています。だとしたら、YouTubeを利用してしまえばいいんです」
「面白かったね」という言葉は確かに効果がありそうだ。にしても、YouTubeを利用するとは、どういうことだろうか。私の疑問に宮里先生は即答した。
「親子で一緒にYouTubeを見てみたらどうでしょう。きっと子どもは動画を見ながら『これが面白い』『ここが好き』『これに乗りたい』と教えてくれるはずです」



