不登校ぎみの子が数学を学ぶように

私立の小学校に通っていて、eスポーツにハマった子がいました。だんだん学校にあまり行かなくなり、親御さんはかなり悩んでいました。しかし、彼が夢中になれることを応援しようと、最低限のルールを決めてゲームを続けさせていたら、小学生ながらeスポーツの大会に出場できるようになったそうです。

本人は「18歳までに世界一になる」という夢を持ち、私立の小学校だと勉強が大変なので、自分の意志で転校。プロになるためには数学の知識が必要だと気付き、自ら勉強を始めました。

子どもは自分が本当にやりたいことを見つけると、自主的に勉強するようになりますし、モチベーション高く取り組めるようになります。このように、環境を変えることで一気に成長するケースもありますので、他の子と違う部分を悲観的に見るのではなく「自分らしさを保ちながら人生を歩める」ことにフォーカスするのが大切です。

勉強している子供の手元
写真=iStock.com/Hakase_
※写真はイメージです

なかなか寝ない子は“ストーリーテラー”だった

これは、言葉の遅れがあった我が家の長男の例です。2~3歳の時から、いろいろなヒーローのフィギュアやブロックで自作したロボットなどを使いながら、寝る前に毎日人形劇をしていました。延々と一人でブツブツ話していたんですよね。

ある日、長男がいつものように30分ほど劇をしていたところで、早く寝るように声掛けをしたら「もうすぐ終わるから待ってて!」と言われました。そこで試しに観察していたところ、更に60分も劇を続けて「終わったから、僕やっと寝られる!」と、伸びをしながら言ったのです。

その時私は、長男が寝る時間になってもダラダラと人形で遊んでいるのではなく、頭の中で“たくさんのキャラクターが登場する起承転結がある90分のドラマ”を作っていたことに気付きました。クリエイティブなタイプだとびっくりしたと同時に、感心しました。最近は、オリジナルの物語を作っては弟や妹に演じてもらい、映画のような短編動画を撮って遊んでいますよ。

親の言葉が聞こえないぐらい集中できるのは1つの強みで、将来仕事をする際にも役立つ可能性があります。親の価値観を押し付けず、子どもの特性を見守る姿勢も大事だと思います。