外部と交流し、刺激を受けアイデアを発想できる場所
情報通信やAI、ロボット、モビリティ、メディカル、バイオ、環境、またゲームやアニメなどのクリエーティブ……。優れた立地環境を生かし、かねて茨城県は先端産業の誘致に力を注いでいる。国内で初めて自治体公認VTuber「茨ひより」を起用するなどAI技術の活用に前向きで、世界有数の科学技術拠点・つくば市を擁する同県は、先進テクノロジーや半導体などに関わる企業にとって親和性が高い地域といえる。

「つくば市内には、国等の研究機関の約3分の1に当たる29機関をはじめ、民間企業の研究機関も数多く立地しています。産業界と連携した研究活動や技術交流も盛んに行われ、それぞれの分野で革新的な取り組みが進んでいます」と茨城県立地推進部の担当者は言う。
実際、日本の半導体戦略の最前線を担う「産業技術総合研究所」には、台湾のTSMCの研究拠点や、量子技術の産業化に向けた開発拠点「量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター」が開設された他、「宇宙航空研究開発機構(JAXA)」と共同技術開発等を行う東京大学発の宇宙ベンチャー企業が立地するなど、先端産業の集積が進んでいる。社会や顧客の変化に対応し、これまでにない価値を生み出すことが求められる先端産業にとっては、新たなアイデアを発想するのに適した場所として貴重な環境といえるだろう。
抜群の交通利便性を持つ14ヘクタールの希少な事業用地
このようなイノベーションの創出にも恵まれたつくば市の一角に「最先端リサーチパーク」がある。ここに拠点を設ける企業のメリットは、まず交通利便性の高さだ。「秋葉原駅」から「研究学園駅」までは最速46分で、取引先などとのやりとり、通勤・通学にも便利。また、市内には圏央道、常磐自動車道のインターチェンジ(スマートIC含む)が合計四つあるなど道路網も発達している。鉄道、自動車いずれでの移動もスムーズというわけだ。
そして、今あらゆる企業にとって重要な経営課題である人材面。ここでもつくば市は他の地域と比べて魅力的な特長を持っている。2020〜25年まで6年連続で人口増加率が全国の市の中でトップ10以内。さらに、国立社会保障・人口問題研究所の推計では35年まで引き続き人口が増加すると予測され、将来にわたって安定的に人材を確保できる可能性が高い。
研究者や技術者などの採用についても優位性がある。市内で活動する研究者は1万7000人を超え、就業人口当たりの研究者数は全国屈指で、筑波大学をはじめ世界中から優秀な人材が集まっており、23年度には県内初の科学技術科を持つ「県立つくばサイエンス高校」も開設した。
その他、市内には、研究者や留学生など約1万4000人の在留外国人がおり、県では近年外国人材とのマッチング支援に取り組んでいる。外国人留学生の採用に関心のある事業所を対象に、インターンシップの受け入れを支援する他、ITや語学に優れた能力を持つ若い人材が豊富なインドに着目し、現地大学との協力関係を構築している。こうした状況は、先進のテクノロジーを扱い、イノベーションを追求する企業にとって重要なポイントに違いない。
交通利便性の高さや人材確保のしやすさは、立地先を探す企業の多くが重視する条件だ。ただ国内の産業用地不足が叫ばれる今、条件を満たす用地を確保するのは簡単ではない。その中で、最寄り駅から徒歩圏内に位置し、隣接する用地と合わせて約14ヘクタールの広さを持つ「最先端リサーチパーク」は十分検討に値する立地先候補といえるだろう。
働き方が多様化する中東京との距離感も魅力
茨城県で企業誘致が進む背景には、充実した優遇制度があり、新たに上限100億円という大規模な補助制度もスタートした。その他、進出企業をバックアップする多様な支援策が用意されている。東京都内に設置された「立地推進東京統括本部」(千代田区大手町)では常駐スタッフが用地の紹介はもちろん、各種優遇制度の案内、また進出後のフォローアップまで対応している。
テレワークをはじめ働き方が多様化する中、東京に近接し、豊かな生活環境を備えたつくば市に拠点を構えることは、働く人にとっても魅力的だ。新たなアイデアを発想するのに最適な環境、交通利便性の高さ、人材確保のしやすさなど多様な条件がそろう「最先端リサーチパーク」。“東京に近いエリアでコストパフォーマンスに優れた用地を探している”という企業にとっては見逃せない用地といっていいだろう。
※経済産業省「工場立地動向調査」より。2017年から最新の2024年まで。
茨城県知事より
茨城県知事
新たな事業展開はぜひ茨城で
本県は、首都圏に位置し、高速道路や重要港湾、空港等の充実した交通インフラに加え、日本屈指の研究学園都市である「つくば」の国・企業等の研究・教育機関の集積や、日立・ひたちなか地区の半導体関連等の先端企業の集積など、先端技術の開発やイノベーション創出等の優れた事業環境を有しております。
また、半導体・次世代自動車等の先端産業の本社機能の移転や生産拠点の整備に対する全国トップクラスの補助金を創設するなど、付加価値の高い企業の誘致に積極的に取り組んでおり、この結果、県外からの企業立地件数が8年連続で全国1位になるなど、高い評価を頂いております。
今後も多くの企業さまから、「つくば」をはじめ本県を選んでいただけるよう、若者が望む魅力的な雇用の創出に向け、さらなる事業環境の向上に積極的に取り組んでまいります。本県での新たな事業展開を心よりお待ちしております。
茨城生まれの茨城育ち。茨城県庁に勤務する県職員。いばキラTVのアナウンサーとして、県内の観光スポットやさまざまな情報を伝えています。