「ほっといてくれオーラ」を察知したら話しかけない

ただし、この会話法には2つ条件があります。ひとつ目は、ポジティブな内容(楽しいこと、嬉しいこと)に対する会話に限ります。ふたつ目は「何かいいことないの?」と親から聞いてはいけません。お子さんから話しかけられるまで待ちましょう。ぜひだまされたと思って一度やってみてください。

前項で親子関係をよくする会話法を紹介しましたが、登校を強要したために親子関係が悪化している場合には子どもから話しかけてくることはあまりないかもしれません。そのときは、「見守り」に徹します。特に子どもが「ほっといてくれオーラ」を発するときは口を絶対に出さないようにしましょう。ほっといてくれオーラとは、親の介入を拒むバリアのような雰囲気のことです。

例えば、

「大丈夫?」
「何か食べたいものある?」
「昨日は何して過ごしたの?」

このように声をかけて、嫌がるそぶりを見せたら、それは「ほっといてくれオーラ」を出しているということです。葛藤期には親の言うことを聞く子もいますが、諦め期は手のひらを返したように冷たい態度になります。これは別に親が嫌いだというわけではありません。

ただ、「介入されたくない」「入ってきてほしくない」という気持ちを表しているだけです。

「面倒見のいい親」である必要はない

ここで「ほっといてくれオーラ」を無視して、必要以上に手出しや口出しをすると「ウザい」「話しかけるな」という感情に変化します。特に世話好きな親、一人っ子や末っ子のケースは該当する傾向にあるので注意したほうがいいでしょう。

あれこれお世話を焼きたい面倒見のいい親は、小学校まではそれでよかったのですが、親離れの時期に突入した思春期の子どもにはもう必要ありません。手出し口出しだけが愛情ではないのです。子どもの求めているもの(=ニーズ)に応えることも愛情なのです。思春期の子どものニーズは、子どもが呼ぶまでは手出ししないでほしい、必要なとき以外は口出ししないでほしいということです。

もちろん、自然に顔を合わせたときに「おはよう」「おやすみ」の挨拶はしてください。なお、わざわざ寝ている子どもの部屋に入って「おはよう、朝だよ」と声をかけるのはやり過ぎです。

諦め期は「こんなに寝ていて大丈夫なのか」というほどよく寝ます。睡眠は身体の疲れを取り、脳の老廃物を流す機能がありますが、寝すぎていると朝起きられなくなって生活習慣が乱れてしまうと心配される保護者は多いです。

ベッドで眠る10代の女性
写真=iStock.com/PrathanChorruangsak
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しかし、時期が来れば朝起きられるようになりますから、心配はありません。いまは、不登校の子どもは心も体も疲れてしまっているため、長めの睡眠が必要だと理解してください。