2013年6月14日(金)

スマホがウイルスに感染し、社内資料流出。賠償責任は?

一生を棒にふるトラブル【スマホアプリ】

PRESIDENT 2011年12月19日号

著者
浅見 隆行 あさみ・たかゆき
弁護士

早稲田大学法学部卒業後、中島経営法律事務所入所。2009年、アサミ経営法律事務所開設。共著に『Q&A「新会社法」であなたの仕事はこう変わる』など。

弁護士 浅見隆行 構成=小檜山 想
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スマートフォンが急速に普及しています。この便利な端末を利用して、通勤中や外出先、はたまた自宅でやり残した仕事をしている人も多いでしょう。

しかし、会社から端末を支給されているケースはもちろんのこと、私用の携帯電話から会社の重要書類や個人情報が流出した場合に、不法行為(民法709条)を理由として損害賠償を請求される可能性があるのをご存じでしょうか。

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3サイズなど秘匿性の高い情報の漏洩など高額な損害賠償に!

今のところ携帯電話やスマートフォンの紛失やウイルス感染による大きな情報漏洩事故は起こっていません。しかし、会社のPCを紛失したり、不正アクセスによって個人情報が流出した事件は多数あります。PCであろうとスマートフォンであろうと、情報漏洩に対する法的な責任に差はありません。スマートフォンの紛失やウイルス感染による情報の漏洩が顕在化するのも時間の問題でしょう。

損害賠償の規模は決してバカにできません。過去に情報漏洩を起こし、顧客との間で裁判になった事例もあります。たとえばTBC事件(2007年)では会員のスリーサイズなどの個人情報が漏れ、顧客1名につき3万5000円、Yahoo!BB事件(07年)では1名につき5500円の賠償金を支払うことが命じられています。

賠償額は、漏洩した情報の価値によって決まります。TBC事件のように、秘匿性の高い情報ほど賠償額は高くなります。

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