自民党の石破茂幹事長が口癖のように「いつか必ず首相にしたい」と話す小泉進次郎自民党青年局長。「安倍首相の次の次の総理候補」(自民党中堅)という声も聞こえてくるピカピカの国会議員だ。
何しろ父親が小泉純一郎元首相、祖父も元防衛庁長官、曽祖父も国会議員という4代目。甘いルックスに巧みな弁舌。傍目には何不自由なく育ってきたエリートとしか見えないが、実は進次郎氏には大きなコンプレックスがあるという。
4月12日の党青年局の定例昼食会後のぶら下がり取材で、こんなシーンがあった。昼食会のゲストとして加わった森雅子少子化対策担当相が、少子化対策「ベビノミクス」を披露。「ベビノミクスで子供を持ったら幸せだよ。ファミリーを持ったら楽しいよっていう価値観を共有したい」と森氏が言うと、進次郎氏は「楽しいだろうなあ……」と、しみじみとつぶやいたのだ。
この直前、森氏の「進次郎議員の“お相手”がほぼ決まったかな」との冗談に、「週刊誌にネタを与えないでくださいよ」とジョークで返した進次郎氏はまだ独身。将来の家庭を思い浮かべてのつぶやきと聞こえるが、どうもそうではないらしい。
「進次郎氏は2歳のときに母親と生き別れになった。父、純一郎氏と創価学会の信者だったとされる母親との折り合いが悪く離婚したためだ。母親と別れるとき、進次郎氏は泣き叫んだそうだ。それ以来、伯母で純一郎氏の秘書の小泉信子さんが進次郎氏の母親代わりを務めてきたが、やはり実の母親の愛情とは違う。進次郎氏には母親の愛情がどういうものか、実感としてつかめない。これが進次郎氏にとって大きなトラウマ、コンプレックスになったようです」(自民党関係者)
「楽しいだろうな」という進次郎氏の感想は、自分が味わえなかった父母と子供の家族団らんに思いをはせたものではないか。当然、そこには母親への思慕も含まれよう。それを裏付ける話もある。「以前、進次郎氏が母と別れた経緯や進次郎氏の孤独、コンプレックスをあるメディアが指摘。これを読んだ進次郎氏は“よく書いてくれた”と周囲に話していたそうです」(ベテラン秘書)。
意外にも、進次郎氏の原動力はコンプレックスなのかもしれない。