明石晴美さん(仮名)28歳 
ベンチャー系、いわゆるシブヤ系IT企画

【明石】同じITでもベンチャーは全然違いますね。私の会社は社長でもまだ40歳前。男子がイケメン芸能人みたいな髪型でもOK。「イケてる」ことが「できる」という文化で、入ったときは理系でダサい人でも、どんどんおしゃれでかっこよくなっていく。髪を染めるのも、ヒゲもありです。体型もいわゆる「小太りのオタク」みたいな人はいなくて、自己管理してる。みんな自分が大好きなんだと思います。長髪の人もいますが、お手入れのいい長髪です。

【福井】文化の違いですね。うちのホテルグループはすごく厳しくて、もみあげは何センチまで、髪の色もこれと決まっています。ヒゲもダメだし、白髪も染めないといけない。ホテルでは身だしなみがきちんとできない人は、仕事ができない人です。バックヤードにはあちこちに鏡があって、自分の姿をチェックしてからお客様の前に出るようになっています。人事も厳しくチェックしている。

――やっぱり一流ホテルにはビジネスホテルのフロントみたいな人はいないんですね。時計とか、身につけるものはどうですか?

【福井】シンガポールオフィスの人はダイヤで文字盤が埋まっているような時計をしていますが、日本人は高くてもギンギラではなく、シック。

【明石】うちはみんな若いし、取締役も若いので、憧れを持ってほしいという意識があると思います。こっそり調べたら取締役の時計は数百万円するものでした。若い子はファッションも凝っていて、「あ、雑誌で見たことがあるバッグを持ってる」とか、IT回りの小物にも凝りますね。

――仕事ができない人の態度はどうですか?

【瑞木】4つの机を4人で使っている部署があるんですが、書類がどんどん侵略してくる……。

【吉川】1人いました、そういう人。個室があるんですが、物が捨てられないので、中はぐしゃぐしゃ。そういう人は判断がぶれますね。物が整理できるかどうかって重要です。できる人は2日前に仕事を頼み、ダメな人は帰り際に頼む。