テクニック⑤ How Toだけでなく理由も書く

これはメイク本をつくっていたときに実用書の編集者さんに教わったことですが、人はそのやり方を聞くだけでは、自分でできるようにならないそうです。

たとえば「アイラインを引くときは、中央部分を太くするとよい」と言われても、その理由がわからないと、やる気になれない。やる気にならなければ、課題を解決できません。

アイライナーのクローズアップ
写真=iStock.com/monzenmachi
※写真はイメージです

この場合「なぜかというと、中央部、つまり黒目の上の肌色をアイラインで黒くつぶすと黒目が大きく見え、ひいては目がぱっちり大きく見えるからです」と説明すると、なるほどと思います。この理由とセットで初めて、人はそのテクニックを理解して実践できるようになるというわけです。

そう教えてもらってから周囲を見渡すと、世の中には意外と「やり方」しか書かれていない文章が溢れかえっていることに気づきます。

著者が自分で書く場合は、とくに注意が必要です。自分にとってはその「理由」が自明なので、ついつい「理由」を省略しがちだからです。理由がわからないテクニックは、読者は実践できない。これを肝に銘じて書いていきましょう。

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