「圧迫面接」も「試す」意味が大きい

採用というのは時として、内定を切望する皆さん以上に、会社にとっても真剣勝負という面があります。

そうであるなら、孫子の兵法にならって「彼を知り己を知れば百戦殆あやうからず」を目指すべきではないでしょうか。

前項との関連になりますが、面接の際にしばしば行われる「圧迫面接」もまた、企業側が内定候補者の本質を見極めるために「試す」という意味が大きいもの。

その点を知っておくだけで、対応する際の意識もぐっと楽になってくるに違いありません。

内定の可能性があるから試している

そもそも、企業側の採用担当の方たちのホンネを聞けば、多くの方々は、内定を出す可能性が少なからずある相手だけに圧迫面接を課すのであり、明らかに落とそうという相手にはむしろマイルドな対応を心がけるのだとか。

指をさして叱責する上司と拳を握るビジネスマン
写真=iStock.com/takasuu
内定を出す可能性がある相手だけに圧迫面接を課す(※写真はイメージです)

それというのも、不採用になった人が必要以上に会社への不満やわだかまりを持つのを避けたい意図が働くのだといいます。

面接会場を出れば、候補者もまた消費者のひとりであり、特にSNSの単なるウワサが株価を直撃しかねない現在において、企業側はそうした点に敏感になって当然です。

つまり、キツいと感じるほどの「圧迫面接」を受けるというのは、内定の可能性が高い、あるいはボーダーラインにあるからこそのこと。

それを知っていれば、皆さんも必要以上にドキドキする必要はなくなります。