ダイエットと同じで「後回し」は厳禁

とはいえ、日々の記録は忙しかったり疲れてしまったりするなどでついサボってしまいがちです。これはダイエットと似ていて、1日や2日サボると急にモチベーションが下がってしまい、面倒くさくなってしまう可能性があります。

ですから、メモ帳に手書きでもエクセルに入力でも、あるいはスマートフォンのアプリを利用するなどでも、とにかく自分が続けられる方法を選びましょう。

特に営業などで出先から直帰する機会が多いような人は、持ち歩いている手帳やスマートフォンを利用できる方法を検討したほうがいいでしょう。

他にも「記録の習慣」を止めてしまう可能性のある注意点として、暇になったときにまとめて記録しようと思わないことです。まとめて記録しようとしても2、3日前のことでさえ正確に思い出せませんし、記録の負荷が増えてしまいますので、これは絶対に避けましょう。

ダイエットでも、週末にまとめてやろうなどと思った瞬間に、そのダイエットは失敗することが決定してしまいます。ですから、記録しないと仕事が終わった気がしない、と思えるほど習慣化されるまで、頑張るしかありません。

体重計に乗る人の足元
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就業時間に合わせてリマインドを設定しておく

ちなみにキーエンスの場合は日々申告しなければならないという社内のルールがありましたので、サボるわけにはいかないという強制力がありました。しかし、自身の会社にそのような仕組みがないのであれば、自分で仕組み化するしかありません。

たとえば簡単な仕組みとしては、毎日就業時間の終わりに記録するために、アラートやリマインドが行なわれるようにスケジュール表やカレンダーといったPIM(Personal Information Manager)や専用のアプリを利用するなどです。

そしてできれば1週間に一度、難しくても最低1カ月に一度は徹底的に振り返る日を設けて、記録漏れや記録溜めしてしまった作業を取り返せる日を設定するようにします。

会社や部門としてのルールがないのであれば、仲間を募るのもいいでしょう。1日単位のKPIを目標にしながら日々の行動量をコントロールしていくと、週末や月末には目に見えて結果が出てくるようになります。

このとき、仕事で成果を上げるのは才能や特別な能力ではなく、行動量だったのだと実感できるはずです。このことに実感を持って気がつけることこそが、毎日の行動を記録する習慣を続けるコツになってきます。