資本主義と社会主義の行く末はどうなるか

【バリバリ資本主義者】しかし、社会主義国家である中華人民共和国も、結局は資本主義を取り入れているようですが…。

【マルクス】それは、理想的な国家になってきているという意味かもしれません。資本主義が高度化した現在こそ、国家が富裕層のお金を恵まれない人たちに再分配することで、格差の解消が進むでしょう。

【バリバリ資本主義者】しかし、このまま資本主義のもとでさらにテクノロジーを成長させることで、格差や環境の問題も是正できると思います。

【マルクス】そうですか。そうなるといいんですが……。ですが私は、その前に資本主義の限界が来て、社会が立ち行かなくなると予言しておきますよ。

【バリバリ資本主義者】しかし、最近ではAIも発達していますからね。2029年には人間同じレベルの知能をもったAIが出現し、シンギュラリティが起こるといわれています。そうなれば、少子化や格差など、人間だけでは解決が難しいかもしれない問題も補われ、みんな好きなことをやってモノが満ちあふれるネオ資本主義社会が生まれると思います。

タブレットを使用してロボットアームを操作するエンジニア
写真=iStock.com/gorodenkoff
※写真はイメージです

【マルクス】なるほど、2029年ですか。もしかすると、資本主義と社会主義がテクノロジーで融合した、希望ある世界になっているのかもしれません。では、そのときまた会いましょう。