仕事中に眠気が出たらどうすればいいか。ショートスリーパーで睡眠研究家の堀大輔さんは「身体を動かせないデスクワークは、限られた動きの中で仕事の生産性を向上させようと工夫や楽しみを取り入れ眠気を発生させないことが重要だ。椅子の肘掛けに手を当ててお尻を浮かせ肩甲骨を寄せるストレッチをすることで、身体の姿勢を崩さず眠気と1日の疲労を激減させることができる」という――。

※本稿は、堀大輔『「眠りをコントロールする」24の方法 うまくいく人の睡眠の法則』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。

ノートパソコンで頭を隠して「HELP!」と書いた旗を持つビジネスマン
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眠気を催す会議中に相手の発言の意図を考えられるか

前回は食後の眠気を解消する方法について解説しましたが、本稿では会議や打ち合わせの最中の眠気、デスクワーク中の眠気を解消する方法について解説します。

会議や打ち合わせの最中に眠くなったとき

基本的に眠気が出た場合、対処法では手が限られてしまいます。

会議での眠気を抑えるためには、まずは会議に能動的な要素を入れることが重要です。

会議室のセッティングや率先したお茶くみ、議事録を取るなど、退屈にならない工夫をすることが大切です。

会議で発生する眠気は退屈と受動的な眠気の要素が強く、会議に価値を感じていない、自分が会議に参加する意味がわからないときなどに発生します。

これは、先生や親から掃除を頼まれたときなども一緒で、何かをやらされるとき、人はネガティブな感情と、刺激自体を感じられなくなります。

脳研究者で東京大学薬学部の池谷裕二教授の行った有名な実験で、ネズミのひげに物を当てたときの脳波と、ネズミが自分からものに髭を当てたときの脳波では、後者のほうが10倍も強く出るという実験があります。

自分も重要な発表をしなければいけない会議であれば、眠気は発生しません。これは、適度な刺激があるためです。

新人の方など、発言権がない方は、自分以外の人に視野を広げて、相手がどのような意図で発言しているのかを考えることも眠気に対して有効です。

さらに議事録を自主的にとって、他の方に見せるなど、精神論ではなく実際に行動を伴うと、脳への刺激量が増加するので、非常にオススメとなります。

なお、私はタイピングが得意なんですが、会議のときのすべての発言をメモするという目標の元、タイピングを行っていました。もちろん眠気が出たことはほとんどありません。