SNSで「他人から見てもらう」

人間は、「一人でがんばるのは難しい。だけど、誰かが見ているとがんばれる」という側面を持っています。

誰かから見られているという意識があると、そうでない場合と比べて、1.5倍程度の力を発揮できると言われているのです。

たとえば、工事現場では人の「目」のかたちのシールが貼られている場合が多いです。これは、働いている作業員が「誰かから見られている」という意識があると、ミスしにくくなると言われているからです。

実際、目のシールを貼っている現場とそうでない現場とでは、事故率が1.5倍程度違うと言われています。

ということで、自分を「他人から見てもらうことで縛る」という方法は、とてもオススメなのです。

具体的には、「自分はこんなことをしたんだ」ということをSNSなどで表明します。SNSは世界中の人とつながるためのツールです。ということは、SNSで発信した時点で、世界中の人がみなさんの勉強の成果を見ているわけです。

そう考えると、1.5倍どころじゃなく、もっと力を発揮できそうな気がしませんか?

休憩を取る女性たち
写真=iStock.com/SDI Productions
※写真はイメージです

受験勉強で「恥をかく」ことは重要

実際、東大合格をめざす受験生の中には、周りから応援してもらうために、ブログやX、YouTubeで自分の勉強記録を発表している人がいます。

そして、このような受験生の合格率は高くなる傾向があります。

特にXとInstagramには「勉強垢」と呼ばれる受験生のアカウントや、浪人生の人たちのアカウントが数多く存在しています。自分の勉強記録や成績を上げつつ交流しています。東大生も数多くの人が、こうしたアカウントを作って勉強していたそうです。

さて、このような受験生は、一体この行為によって、具体的に「何を」得ているのでしょうか?

一見なんの意味もなさそうな「発信活動」ですが、こうやって他人から見てもらうことにはどんなプラスの効果があるのでしょうか?

それは、「恥をかくことができる」ということです。

できれば恥はかかずに生きたいですよね? でも、この「恥をかく」というのはとっても大切なことなんです。