学校説明会や文化祭では「ちょっと質問する」

学校説明会や文化祭、体育祭に行くときは、タイミングを見計らって、誘導をしている先生などに「ちょっと質問する」ことを心がけてください。

おすすめは、「算数が苦手ですが、どのような勉強をすればいいですか」と、勉強方法を聞くことです。もちろん、聞いた人だけが得する裏情報は聞けませんが、「うちは計算と応用問題などの配点がまったく同じなので、計算を重視するといいかもしれません」など、子どもの勉強のモチベーションアップに効果的な情報が手に入ることも多いです。

文化祭では、鉄道研究会に一日中いたり、焼きそばを食べたりしただけではもったいないです。その学校の生徒たちは、学校に後輩が来てくれるのはうれしいことなので、これも生徒たちのタイミングを見て、学校生活について聞いてみるのがいいでしょう。

模試や特訓に時間を取られてしまい、6年生になると忙しくなるので、学校見学は、4年生、5年生のうちに行っておくといいでしょう。また、学校名や校章の入ったタオルや鉛筆などのグッズが手に入るときはお守りとして購入しておくと、子どものモチベーションの維持につながります。

最後に大切なことをお伝えします。

「子どもと一緒に学校見学に行きます。どこを見たらいいでしょうか?」

という質問の究極の答えは、「わが子の目が輝いているか」です。キラキラ輝いている目を見逃すことのないようにしましょう。

学校の廊下を歩く4人の学生
写真=iStock.com/urbancow
※写真はイメージです

万人にとって「完璧な学校」は存在しない

「決断する前に、失敗を恐れない」

これは、何かを決定するときの鉄則です。

失敗を恐れる人や決断が遅い人の共通点に「完璧主義」があげられます。志望校を探すときに一番大事なのは、自分の子どもに合う学校はあっても、「万人にとって『完璧な学校』は存在しない」と理解することです。

「どうしても志望校が決まらない」という相談を受けたとき「○○君が行く学校が、一番いい学校になります。彼はまわりへの影響力があるので、どこに入ってもいい学校にしてくれますよ」と力説したこともありました。

「志望校は親が決めるのと子どもが決めるのとどちらがいいでしょうか?」

と質問をされることがあります。まずは、志望校に限らず「中学受験の主人公は子ども」ということが軸足ではないかと思います。ただし、子どもの経験値だけでは、適切な志望校選びが難しいのも事実なので、親子で上手に相談をしながら決めてください。

ちなみに、一番深刻なのは、両親の間で受験の意思が固まっていないケースです。

お母さんが受験勉強を支えてきたのに、お父さんが直前に「公立でもいいんじゃないか」などと言い出す場合は、修羅場となる可能性が高いです。

また、保護者が「受けたい学校を受けさせてくれた」ということに、子どもは思っているより感謝しているものです。

これは、「合否にかかわらず」というのが大事な点です。「最後は自分のことを信頼して任せてくれた」というメッセージを、子どもたちはしっかりと受け取っています。