自発的な意思決定力へ磨く“たった1つ”の方法
このお話は私のスクールでの出来事ですが、きっと皆さんも、似たような経験をされたことがあるのではないでしょうか。
こんな事象を私は「どこまでが自分の仕事かわからないんです」症候群と名付けています。私たちには、一歩踏み出すことを躊躇する思考パターンがあるようです。
私がコーチングをしている最中でも「どこまでが自分の仕事かわからない」という言葉を、お客様からお聞きすることが多いです。そんなときには決まって、「どこまでだと思いますか?」と聞くようにしています。
そう、「わからない」は話の終わりや行き止まりではない。そこから、想像力を膨らませて再出発することができるのです。
ときには、こんなふうに言って背中を押すこともあります。
「誰がやるかが明確になっていない仕事なんだから、あなたが『やる』と決めればそれで決まりじゃないですか。そもそも、自分の仕事の垣根を越えて、どこまでできるかやってみる。それがイノベーションの入口じゃありませんか?」
私のこの言葉を聞いて、「そうか、自分で決めていいのか!」と気づきを得てくださる方もいます。
与えられた仕事をこなすだけでは、自発的な意思決定力は磨かれません。
「どこまでが自分の仕事かわからないんです」症候群から勇気を持って抜け出すことができれば、より力強く、能動的な意思決定ができるのではないでしょうか。
そして、もしそんな意思決定ができれば、自分がその仕事の中核になれます。
そうやって自分で決めた瞬間に、「与えられた仕事、やらされている仕事をこなしている状態」から、「自分でやりたい仕事を、やりがいを持ってやる状態」に変わるのです。
それこそがイノベーションの入口、そしてリーダーへの入口になるのです。