いつまでガソリン補助金に税金を投じるのか

政府は、そんな国民の怒りと不安に応えるために、当初9月末までに終わる予定だった燃料価格の負担軽減策を見直し、年末までの継続に舵を切った。

全国平均で、レギュラーガソリンの小売価格を175円/L程度に抑えるために、段階的に石油元売り各社への補助金拡充を明らかにし、9月7日以降、段階的に補助金を入れている。ちなみに、9月までに補助に投じた予算総額は6兆2000億円にも上る。

岸田総理は、これで10月中旬までには、なんとかガソリンの1リットルあたりの全国平均小売価格を175円以下に抑えると意気込んだ。10月18日公表データでは174.7円/Lとギリギリで目標達成したが、国民が「これで助かった」と喜ぶような価格でないことは明らかだろう。

ガソリンスタンドでレギュラーガソリンを給油しようとしている人の手元
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この補助金注入の特別措置だが、12月年内末までだったのが、またまた延長し、来年3月末までは継続する方向だというのだ。しかし、もし原油価格が下がらなければ、そのあとは一体どうなるのだろうか? 大きな傷口に何度も何度も絆創膏を貼っていても傷は治りにくい。抜本的な治療をしない限り治療費がかさむだけではないか。それと同じだ。

先ほど北海道の話をしたが、冬の暖房に欠かせない灯油や、農家のビニールハウス、漁船の燃料に使われる重油、トラック燃料の軽油もどうなるのだろうか。

政府は、このままずるずると臨時措置を延長し、石油元売りへの補助金継続をするに違いないと私は思う。ここは予言をしておこう。絶対にそうなる。補助金はそう簡単には、やめられない。ある意味、麻薬だ。

そんな行き当たりばったりの政策で本当にいいのだろうか。

石油価格を安定させ、物価上昇を抑えるためにもガソリン代や税の抜本的な改革が、今こそ必要なのではないだろうか。政治家や政府はもっと真剣に考えてほしい。

沖縄の離島では200円/Lを突破している

実は、ガソリン代高騰でもっと深刻な地域がある。それは沖縄だ。沖縄県の離島ではレギュラーガソリンの店頭価格が、なんと200円/Lを超えているという。

私と一緒に番組を作っているスタッフが、9月末に沖縄の宮古島や石垣島の状況を報告してくれた。

「石垣島で取材のためにレンタカーを借りたら、ガソリン代が高いのに驚いた。レギュラーで1リットル202円ですよ。一瞬見間違いかしらと思いました」と。

これでは普通に車の使用に躊躇が生まれる。

しかし、日々の営業やタクシー、運搬、医療、介護の車、あるいはホテルへの送迎バス、公共交通機関などは、車の使用を控えるといってもそこには限界がある。冒頭にも書いたが、地方にとっては、車は、生活の大切な足だ。電車やバスの発達している都会よりも話はもっともっと深刻だということを忘れてはならない。