「頭がいい人」は高収入で幸せになりやすい

難しい説明を省略すると、ぼくたちは見知らぬひとと会ったとき、無意識のうちに次の8つ(ビッグエイト)を知ろうとする。

①明るいか、暗いか(外向的/内向的)
②精神的に安定しているか、神経質か(楽観的/悲観的)
③みんなといっしょにやっていけるか、自分勝手か(同調性)
④相手に共感できるか、冷淡か(共感力)
⑤信頼できるか、あてにならないか(堅実性)
⑥おもしろいか、つまらないか(経験への開放性)
⑦賢いか、そうでないか(知性)
⑧魅力的か、そうでないか(外見)

どうだろう。初対面の相手に対して、ほかに興味を持つことがあるだろうか。逆にいうと、これ以外のことは誰もほとんど気にしないのだ。

「頭がいいかどうかなんて、人生になんの関係もない」というひとが(たまに)いるけれど、残念ながらこれはまちがいだ。知能が人生のパフォーマンスにどう影響するかについては膨大な研究があって、知能が高いほど高学歴で収入の高い仕事に就き、よい配偶者とよい子どもを得て、身体的にも精神的にも健康度が高い傾向があることがわかっている。

なぜならぼくたちが生きているのが「知識社会」だからで、それは言語運用能力や数学・論理的能力が高いひとに大きな優位性がある社会のことだ。

「リベラル」な人はつき合っていて面白い

「経験への開放性」は好奇心が強いかどうかで、開放性が高いと一人旅をしたり、外国人の友だちや恋人をつくったり、新しい音楽・アート、商品などに強い興味を持つ「リベラル」になり、開放性が低いと変化を嫌い、伝統を尊重する「保守」になる。経験への開放性が高い相手は、アブないこともするけれどつき合っていて面白い。

「堅実性」が高いひとは信用できるから、恋人や友だちはもちろん、会社の上司・同僚・部下など仕事仲間としても最適だ。ただし堅実性が極端に高くなると強迫神経症の傾向が出てくる。

「外向性」は、社交的で、活発で、対人的に自信を持っていることを表わす指標で、リーダーにぴったりだ。それに対して内向的だと、人見知りが強く、おとなしく、他人とのつき合いに自信のないタイプになる。

「神経症傾向」は楽観的か悲観的かの指標で、極端に神経症傾向が強いと神経症(恐怖症、パニック障害)や精神疾患(うつ病)と診断されることもある。逆に楽観的なひとは挫折からの立ち直りが早く、人生の満足度や幸福度が高い。