仕事のスピードが速い人は何が違うのか。マーケティングアイズ代表取締役の理央周さんは、「仕事のスピードは、着手のタイミングや初動で決まる。ただ、やみくもに『すぐやる』のは効率が悪い。『速く考え、すぐやる』ことを意識するべきだ」という――。

※本稿は、理央周『なぜ、サボる人ほど成果があがるのか?』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。

夜の渋谷横丁
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「すぐやる」の前提として「速く考える」が隠れている

「つい、先延ばしにしてしまう」「考えすぎて動けない」という悩みを抱えている人が多いようです。事実、「すぐやる」を冠した本が何冊もベストセラーになっています。

「すぐやる」のは、もちろん大切なことです。仕事のスピードは、着手のタイミングや初動で決まる部分もあります。着手が早ければ、うまくいかないことがあったときにも大きなトラブルになる前に早い段階で修正できます。

ただ、「すぐやる」という言葉に隠れている前提として、「速く考える」があることを見逃してはなりません。たとえば、営業のリストにある会社に上から順番にすぐに電話をかけてアポをとっていくことは、成約につなげるうえで生産性が高いとはかぎりません。

具体的には、リストにある会社を規模別に分類する方法もあります。「1000万円規模の案件を3件とりにいく」「100万円規模の案件を30件とりにいく」、あるいは、会社規模から意思決定のスピードを推測する方法もあるかもしれません。

こうしたことをなるべく速い段階で考えたうえで、すぐやることができれば、鬼に金棒です。ただの「すぐやる」ではなく、「速く考え、すぐやる」ことを意識してみてください。

近道はプロの客観的で冷静な視点からのフィードバック

発想系のクリエイティブな仕事では、所要時間を見積もるのが難しいという悩みをいろいろな人からよく聞きます。私の仕事でいえば、原稿執筆は、完成形があってないような仕事です。もっと時間をかけて考えれば、もっといい内容が書けるのではないかと思うこともあります。

つまり、「時間をかければ、クオリティがあがる」とどこかで考えてしまいます。私自身、こうした気持ちになることもあるので、この悩みはよくわかります。

でも、「時間をかければ、クオリティがあがる」と考えるのはやめましょう。この場合の目的は、時間をかけることではなくクオリティをあげることです。これを達成するには、関係者からフィードバックを早めにもらうのがいちばんの近道です。

原稿であれば、依頼主である編集者に見てもらって、プロの客観的で冷静な視点からフィードバックをもらって反映させればクオリティをあげられるでしょう。このタイミングが早ければ早いほど、より早く反映できます。

また、一定期間、いったん寝かせるのも効果的です。冷静で客観的に見られるようになり、クオリティをあげるためにどうすればいいかが見えてくることもあります。こうした点でも、期日よりも余裕を持って仕事を進めることが大切なのです。