読書習慣が身につくかどうかは家庭環境が大きく影響する

ただし、いくら学校側が読書を推進するための方策を試みても、本を読まない子がいなくなるわけではありません。2021年の不読率は5.5%となっています。不読率というのは、1冊も本を読まない子どもの比率です。

榎本博明『親が「これ」をするだけで、子どもの学力は上がる!』(幻冬舎新書)
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不読率は、2002年に10%を割り、2005年に5.9%になって以来、ほぼ同じような水準で推移しています。これは比率としては低いものの、全国の小学生の数からして、その実数はかなりのものになります。

そこで思い返してほしいのは、読書習慣が身につくかどうかには、幼い頃からの親の読み聞かせや家庭の蔵書数、親の読書姿勢などの家庭環境が影響するということです。いくら学校が読書を推進するような工夫をしても効果がない場合は、家庭環境による支援が必要ということかもしれません。

また、家庭環境が読書を促進するものであれば、学校環境との相乗効果が見込めます。

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