離婚するカップルの5組に1組は、20年以上一緒に暮らしてきた夫婦だ。夫婦問題研究家でパートナーシップアドバイザーの岡野あつこさんは「40代以上の妻が離婚を切り出すケースも増えており、その場合、多くの夫は『なぜ妻が別れたいと言うのか見当もつかない』と口にする」という。夫の迂闊な言動が妻に人生の決断をさせた3つのケースを紹介しよう――。
離婚届と印鑑と結婚指輪
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熟年離婚の決定打…夫が妻に放った「迂闊なひと言」

熟年離婚の割合が急増しているニュースが話題になった。離婚する夫婦の「5組に1組」が熟年離婚というのは過去最高の割合で、約30年前に比べ約1.5倍にも増えている。

前回は、最近相談案件が増えている「それでも別れたくない妻」のケースを紹介したが、もちろん妻だけではなく「別れたくない夫」もいる。不思議と、妻に離婚を切り出された夫の多くは「なぜ妻が別れたいと言うのか見当もつかない」と口にする。つまり、一緒に暮らしてきた妻の気持ちの変化に気づいていなかったことになる。

いったい、どんな夫の言動が妻の「別れたい」という決意を固めさせたのか。実際にあった事例を基に、熟年離婚にいたったパターンを3つ紹介しよう。