日本語のシティポップが全米1位になるかもしれない

では、この海外でのシティポップ・ブームは一過性のものなのだろうか。

シティポップが海外で評価され始めたのは、上記の出来事から類推すると、遅くとも2010年代の初頭だろう。そう考えると、このシティポップ・ブームはすでに10年ほど続いていると言える。

『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる!』(星海社新書)
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もしも一過性であるならば、10年も続くだろうか。10年も続くブームなんてそうそうないだろう。しかも廃れるどころか、まだまだ右肩上がりで加熱しているようにも思われる。

ザ・ウィークエンドのような世界的な特大ヒットに、シティポップが引用されることは珍しくなくなるかもしれないし、さらにいえば、日本のシティポップに影響を受けたというアーティストが登場し、軽々と世界中のチャートを制覇することがあってもおかしくはないだろう。

BTSに代表されるように、アジアのアーティストでも全米No.1になれることはすでに証明されているわけだから、日本人が日本語で歌うシティポップが世界中で鳴り響く未来も、あながち夢物語ではないのである。(了)

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