悪口を書かれた上司はずっとあなたのブログをチェックしています。それを利用して、それとなく上司が喜ぶことを書いておくのです(あくまで“それとなく”書くことが重要です)。うまくいけば、上司もすっかり機嫌を直してくれることでしょう!

ところで、ちきりん家には「よかった確認」という考え方があります。これは、どんな悪いことに関しても、できるだけ「よい面」を探して確認するというものです。

ブログに書いた悪口が上司にバレたことについても、「むしろバレてよかったのだ!」と考えることもできるはずです。

ブログに上司の悪口を書いたということは、あなたの心の中に上司への強い不満や伝えたい意見があったからです。でもそのことを口には出せず、フラストレーションを感じていたのでしょう。だからこそ、危険と知りつつ悪口を書いてしまったのです。

そうであれば、悪口がバレたのは「上司に言いたいことも言えない自分の背中を、神様が押してくれたのだ」「意図しない形ではあったけれど、自分の本音を上司に伝えることができてよかった!」と考えてみてはどうでしょう?

また、悪口を言われた上司は瞬間的には怒り心頭かもしれませんが、時間がたてば「自分はあんなふうに思われているのか……」と反省し、行動を変えてくれるかもしれません。そうなればまさに「よかった!」と思えますよね。

さらに自分の昇進が遅れたり査定が少々悪くても、「オレは仕事ができないわけではない。きっとブログに悪口を書いたせいだ」と、自分への言い訳が可能になり、落ち込まずに済むかもしれません。

などと考えれば、ブログに書いた悪口がバレたのも、案外悪いことばかりでもないでしょう?

おちゃらけ社会派ブロガー ちきりん

月間100万PVの人気ブログ「Chikirinの日記」を主催。著書に『ゆるく考えよう』『自分のアタマで考えよう』がある。
(撮影=澁谷高晴)