「花ひろばオンライン」のレモン部では、部員がレモンの生育状況や栽培日記を綴り、育てる楽しさを共有できるようなアイデアが詰め込まれている。

昨年、三重県の花ひろばという苗木屋さんが「レモン部」というコミュニティを始めました。「レモン部員」になるとレモンの苗木が送られてくるのですが、毎月1回、写真を撮って成長日記を書き、レモン部の「顧問」である店長に送るというルールがあります。成長日記は顧問がウェブにアップして、コメントをつけてくれます。

部員は1期約30人で、「この人、もう実をつけた!」などと他の部員はどうなっているかを見ながら、みんなでワイワイ楽しみながらレモンを栽培していくのです。

「レモン部」の売り上げ自体はレモンが30個売れただけですが、先日社長にお会いしたところ、事業全体では4月に過去最高の売り上げを更新したとのことでした。「何で?」と聞いたら「わからへん」と言っていましたが、社長もスタッフの人たちもレモン部を始めてからとても楽しそうです。

楽しそうに仕事をしている人は、自然とお客さんとの距離が近くなる。お客さんからの「ありがとう」メールを私たちは「魂のごちそう」、略して「たまごち」と呼んでいますが、たまごちをゲットすると仕事が楽しくなり、どんどんのめり込むようになります。

このような「たまごち」を早くゲットできるような仕事環境を積極的につくり出すことが一番いいと思います。

(宮内 健=構成 小倉和徳=撮影)