Q.結局泣きをみるのは妻、「いっそ養子にして相続人に」はどうか?

年老いた親の世話を誰がするのか――。相続という観点からもこれは大きな問題です。なぜなら、親の世話や介護は原則、相続財産の多寡に反映されないからです。いまだに長男の嫁が義理の父母の世話をするケースが少なくありませんが、嫁は法定相続人ではありません。どんなに献身的に面倒を見ても、何も受け取る権利がないのです。

そんな嫁の労に報いる方法の1つが養子縁組です。養子になれば、法定相続人となり実子と同等の財産を受け継ぐことができます。手続きは簡単で、住所地の自治体に書類を1枚提出するだけ。デメリットはほとんどありません。養子になっても実の親との関係は変わらず、戸籍謄本の「父・母」の横に「養父・養母」が加わるだけです。