ママ友との関係は「あせらず、じっくり、やんわりと」

3:「女同士の秘密」は必ず漏れる

育児は孤独だ。特にコンクリートの檻の中に24時間、赤子とふたりきりなんてママにはこの世が地獄に思える日があろう。そんな中、大人同士の会話ができる人に出会おうものなら、人恋しさに涙が溢れる。勢い、嬉しくなって「乙女の秘密交換」をしてしまう場合は要注意だ。

家庭の内情、誰かの悪口、「内緒ね」「ここだけの話」……といった類の会話。

それらは女同士の「友情を深める」小道具としては最高なのであるが、これは諸刃の剣。「女同士の秘密は漏れる」という前提で話をするべきなのだ。その噂が広まっても笑い飛ばせる度量がなければ「付かず離れず、争わず、深入りせずに、去る者追わず」が大原則である。

4:友情にも「ギブ&テイク」が必要

「仲良し」という幻想に縛られ、いつの間にか「親しき仲にも礼儀あり」の心を失ってしまう人がいる。

「これくらいは友だちなんだから、いいだろう」という甘えが出るのだ。

例えば、ママ友が親切心で「買い物に行くけど、一緒に乗って行く?」と車を出してくれたとする。誘われたほうは最初は「せめてガソリン代」という気遣いを持っていたとしても回数が重なる内にいつしか「同乗して買い物に行くこと」は当然のこととなり、さらに関係が進むと、ママ友がたまたまひとりで行ってしまったことに対して不満を持つようになるのだ。

「なんで、私に声をかけないで黙って行っちゃうわけ?(怒)」

ママ友としては心外だろう。

「いつもいつも、おめ~の予定ばかり気にしてられっか!」と友情亀裂路線まっしぐらになりかねない。

やはり友情もギブ&テイク。やり過ぎも良くないし、過剰に期待することはもっと良くない。助けてもらったという意識があるならば、そのママ友への感謝を忘れずどこかのタイミングで助ける側に回ろう。息の長い付き合いにしたいならば「努力」も必要なのだ。

5:ママ友との交流は「あせらず、じっくり、やんわりと」

この世は人恋しい「孤独なママ」で溢れているので、公園で、学校で、育児サークルで、ネットで出会った「友候補」にはいち早くコンタクトを取って、友だち付き合いを始めたいと考えている母は多い。

しかし、その人は「たまたま」そこに居合せた人でしかなく、しかも「子ども」という共通点しかない、今現在は「通りすがりの人」なのだ。グイグイ押していきたい気持ちを抑えて、ゆっくりとお近づきになるスタンスでいたほうが後悔は少ない。

まだ、どういう人物かもよくわからないうちにLINEのIDを交換して「既読スルー」で悶々とするよりも、「今は即返する時間がないんだな」と相手の立場を理解できる人間でいたほうがノーストレスだ。

子育ての状況は互いに違う。「自分が暇でも、相手は多忙」ということは往々にして起こるもの。ママ友同士の交流は「ゆっくり、じっくり、やんわりと」が鉄則で、焦りは禁物である。友情は「発酵食品」。長い目で育てよう。