2016年3月9日(水)

ますます門戸が広がった「ふるさと納税」変更点と注意点

家計のマル得教えます【ふるさと納税】

PRESIDENT 2015年5月18日号

菊池 浩=構成

寄付金控除額が1割から2割に増えた

2015年4月1日から改正地方税法が施行され、「ふるさと納税」の門戸がますます広がった。

ふるさと納税とは自治体に対する寄付金のことで、個人が2000円を超える寄付をした場合、所得に応じて所得税および住民税の還付・控除が受けられる制度である。自治体ごとに使い道を明らかにしており、取り組みに共感した全国どの自治体にも寄付できる。15年度からの変更点は主に「(1)寄付金控除の上限アップ」と「(2)寄付先が5自治体までであれば確定申告が不要」の2点。

(1)は、寄付金控除による住民税および所得税の還付・控除の上限が、従来の約1割から約2割に増えた。

夫が会社員、妻が専業主婦で16歳の子どもが1人いる場合、年収500万円ならば4万円までの寄付で3万8000円、年収800万円ならば11万円までの寄付で10万8000円の控除となる。控除額の上限は、ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」にある「控除額計算シート」(監修・税理士法人エム・エム・アイ)で割り出せる。ただし、ほかに特定NPOなどへの寄付をしている場合、「所得税は一緒に申告することはできますが、どちらの税率で申告したほうがいいかの判定が必要です。住民税は、居住地の自治体へ確認を」(エム・エム・アイ)。

(2)は、税額控除を受けるために必要だった確定申告について。2015年度分からは、寄付先が5自治体以内であれば、申請書を寄付者が自治体に提出することで、確定申告不要制度を選択できるようになった(ふるさと納税ワンストップ特例制度)。この特例の適用を受ける場合、所得税からの還付は発生せず、翌年の住民税から控除される(※)

最後に注意点。税額控除を受けるには必ず、収入がある者の名義ですべての手続きを行うこと。妻が夫に代わって一連の手続きをするとき、振り込みやカード決済を妻の名義で行ってしまうと、控除が受けられない場合もある。

※同特例は確定申告が不要な給与所得者のみ利用可。自営業者や高額所得者は対象外

ふるさと税制のプロフェッショナル●須永珠代
トラストバンク代表。2012年、ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」(http://www.furusato-tax.jp/)を開設。サイトの運営を通して、ふるさと納税を通じた地域支援や講演、コンサルティングなどを行う。

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