2016年2月29日(月)

リピーター続出! 豪華客船・飛鳥の「さじ加減」

茂木 健一郎:世界一の発想法

PRESIDENT 2016年2月15日号

著者
茂木 健一郎 もぎ・けんいちろう
脳科学者

茂木 健一郎1962年、東京都生まれ。東京大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学博士専攻博士課程修了。理学博士。第4回小林秀雄賞を受賞した『脳と仮想』(新潮社)のほか、著書多数。

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茂木 健一郎 写真=PIXTA
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日本郵船グループの郵船クルーズが運用する日本を代表する客船、飛鳥II(以下では、「飛鳥」と記す)に乗り、講演をするという仕事を時々させていただいている。

先日も、ワールドクルーズの中の、ニュージーランドのオークランドからタヒチのパペーテまでの航路に乗せていただき、お話ししてきた。

日本最大の豪華客船・飛鳥II。ワンナイトから世界一周まで、プログラムも充実。(写真=PIXTA)

飛鳥は、言うまでもなく豪華客船。乗っていらっしゃるお客さんは、長年仕事をされてきて、その後のゆったりとした時間を楽しまれている方々が中心。何度も飛鳥に乗っていらっしゃるというリピーターも多い。

飛鳥のクルーズを1つの「商品」として考えると、これほどその「消費」の所要時間が長いものは珍しい。何週間も、時には何カ月にわたって船の上で過ごす。その間、顧客に満足を与え続けなければならない。

飛鳥のオペレーションを見ると、戦前からの客船運用の長い歴史を誇る日本郵船グループならではの、さまざまな工夫が凝らされている。

船旅で一番期待されることの1つ、食事。複数のレストラン、あるいはルームサービスで楽しむことができるシステムになっていて、その日の気分や体調によって選択できる。和洋中のバランスがよく考えられていて、毎日食べていても飽きない。

通常の食事時間以外にも、軽食や茶菓子を楽しむことができる。例えば、前の晩飲んでいて少し遅い時間に何か食べたいという需要にも、対応している。

夕刻には、毎日必ず何らかのエンターテインメントがある。音楽やダンス、さらには落語まで。寄港地ゆかりのローカルショーや、クルーが参加する特別の出し物もある。

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