2016年2月6日(土)

2016年の税制改正、サラリーマンはここに注意!

PRESIDENT 2016年2月15日号

税理士 吉澤 大 構成=向山 勇
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年末になると次年度の税制改正の主な内容をまとめた「税制改正大綱」が公表される。これを基に法案が作成され、国会の審議・採択を経たうえで、4月1日から新年度の税制がスタートすることになる。その過程で中身が微調整されることもあるが、おおむね大綱の中身が実施されると考えてよい。税制には、ビジネスパーソンの暮らしに与える影響が大きいものがあるから、どんな改正があるのか、早めに知っておいたほうがいいだろう。

今回の大綱は、自民・公明の両党が2015年12月16日に正式決定。17年4月に消費税率が10%へ引き上げられる際の軽減税率が注目されるが、それ以外にも多くの改正が予定されている。

その1つは空き家対策だ。居住用の住宅を売却した場合には、一定の要件を満たすと、売却益から特別控除として3000万円を差し引くことができる。言い換えれば、自宅を売却しても利益(売却額-取得費)が3000万円以内なら税金がかからないということになる。

ところが、長期間誰も住んでいない空き家を売却したときには、特別控除が利用できない。そこで、今回の改正では、相続により空き家になった古い実家でも相続が開始してから3年後の年末までの売却で売却額が1億円以内などの要件を満たせば3000万円特別控除の対象とする制度を新設した。

注意しなければならないのは、相続後に短期間でも賃貸に出すと、特別控除の対象外となってしまうことだ。空き家を相続した場合には、売却する可能性があるのかどうかを判断し、あるなら中途半端に賃貸に出さないほうが有利な場合も多くなるだろう。

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