Q女は甘えるとき、なぜ上目遣いになるか
(a)男に父親の役割を求めている (b)猫背が治って姿勢がよく見える

女の上目遣いは男の本能に訴える

女性は男性に甘えるとき、自然と上目遣いになります。これは、無意識に赤ちゃんを真似ているのです。

赤ちゃんの顔は、「体に対して目が大きい」「すべてのパーツが顔の低い位置、かつ真ん中に寄っている」「顔に占める額の割合が大きい」という特徴があります。この特徴によって赤ちゃんは人の本能に訴え、条件反射的に「かわいい」「弱い者だから、守らなくてはいけない」と感じさせるのです。上目遣いをする女性も、どんな特徴があれば「かわいい」「弱い者」と判断されるのかを本能的に知っています。「赤ちゃんのような顔」に見せて、「私は弱いから、助けてね」とアピールするために、上目遣いをするのです。

実際にやるとわかりますが、人を上から見下ろすと、正面から見たときと比べて童顔に見えます。遠近法によって目は大きく、額は広く、パーツは低い位置に寄って見えるからです。自撮りをする女の子たちがこぞって斜め上から撮りたがるのは、本能的にその角度がかわいいことを知っているからでしょう。

男性には女性より強く「弱い者を守りたい」という本能が備わっているので、女性の上目遣いには弱いようです。しかし、妻の出産直後は、それ以外の女性の上目遣いに気をつけてください。

というのも、出産した女性の脳は「自分が子どもを守らなくてはいけない」という母親モードに入り、外から雑菌を持ち帰るかもしれない夫のことを敵とみなします。自分を強く見せることで敵から子どもを守ろうとするので、当然夫に上目遣いをしたりはしません。そして、授乳中の女性には生理がこないので、性欲もありません。夫が「ねぇねぇ」なんて甘えても、「あっち行って!!」と追い払ってしまうわけです。

もちろん、この状況がずっと続くわけではありませんが、妻の激変にショックを受けた夫は、寂しさから浮気に走ることが多いようです。「守って」と甘えて自分の本能を満たしてくれる女性に魅力を感じる男性は多いのではないでしょうか。ですが、浮気が原因で離婚になったりすると大変です。「父親にとって自分が一番大切な存在ではない」と感じて育った子どもは、大人になったときに年上の男性に父親的役割を求めて、「守って」と依存するようになるのです。自分が浮気をすると、成長した自分の娘が上目遣いで年上の男性に迫るような女の子になってしまう可能性が高いのです。悪循環を止められるのは父親だけ。女性の上目遣いには十分注意してください。

育児工学者 小谷博子(こたに・ひろこ)
東京未来大学こども心理学部准教授、博士(医学)。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。現在まで、さまざまな親子との出会いや自身の育児経験をもとに、出産による女性の脳機能の変化について研究する。著書に『出産で女性は賢くなる』などがある。