2015年11月2日(月)

2019年「センター入試」はどのように変わるのか

三宅義和・イーオン社長とゆかいな仲間たち【第7回 文部科学大臣補佐官 後編】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
三宅 義和 みやけ・よしかず
株式会社イーオン代表取締役社長

三宅 義和1951年、岡山県生まれ。大阪大学法学部卒業。85年イーオン入社。人事、社員研修、企業研修などに携わる。その後、教育企画部長、総務部長、イーオン・イースト・ジャパン社長を経て、2014年イーオン社長就任。一般社団法人全国外国語教育振興協会元理事、NPO法人小学校英語指導者認定協議会理事。趣味は、読書、英語音読、ピアノ、合氣道。

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三宅義和・イーオン社長 構成=岡村繁雄 撮影=澁谷高晴
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“脱マークシート”で問う学力とは

【三宅義和・イーオン社長】2019年度から導入が予定されている「高校基礎学力テスト(仮称)」には、どのような目的があるのでしょうか。

【鈴木寛・文部科学大臣補佐官】日本には高校生が約100万人います。この生徒たちを十把一絡げに議論すること自体、あるいは1つの学習指導要領で議論すること自体、非常に無理があります。あえて分ければ、受験勉強をちゃんとやっている人、これが30万人強です。それから受験勉強をあまりしていないけれども、大学に進む人が20万人強いる。その人たち以外は大学に進学せず、専門学校に入るか就職します。

いま話題にされた「高校基礎学力テスト」は、受験勉強をあまりせずに大学に行っている20万人プラス大学に行かない層を対象に制度設計されています。すなわち、このグループに対して、高校の学習指導要領で決めた学力の定着を図りたいということです。

そのために、文部科学省としては「PDCAサイクル」をしっかり回していきます。とりわけ、DO(実行)のところで学び直しなどのカリキュラム改革を行う。数学Iは高校1年でやるということになっていますが、それにとらわれず、学年の前半は中3までの数学を学び直す。それをもとに高1の後半から数学Iは始めればいい。高2になっても理解できるまで学んでいくわけです。もちろん、そのための教員の追加配置もしていきます。

【三宅】もう1つ「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)についてですが、これは20年度から予定されていて、現行のセンター試験に代わるものですね。なぜ変えていくのか、どのように変わっていくのでしょうか。

三宅義和・イーオン社長。

【鈴木】私は、3つの学力が重要だと思っています。1つ目は知識、技能ですね。2つ目が思考、判断、表現、それから3つ目が主体性、多様性、共同性です。1つ目の基礎の定着についてはさっき申し上げたように「高校基礎学力テスト」で判断して、適宜進める。2つ目と3つ目は「大学入学希望者学力評価テスト」と各大学が行う個別入試とを合わせて見ていくということです。

とりあえず、いまのセンター入試がやっている基本的な知識・技能を問うところは踏襲します。ただ、センター試験の解答はマークシート型ですから、そうすると思考・判断・表現の中で深い思考と表現が問えないわけです。いまも質の高い出題をして、深い判断や思考は問うています。それに加えて、表現力の部分を加えていきます。そこで導入されるのは問題の長文化。要するに、読む力を養って、試験に臨めるようにしたい。

【三宅】試験問題が長文なら読まざるを得ない。

【鈴木】いまの高校生は、メールアプリのLINEなどの影響もあると思うんですけれど、日常的にワンセンテンスの文章に慣れてしまい、何千字といった文章を読む力がない。途中でもう気力が萎えてしまうんですね。これは意図的にトレーニングをしないといけないので、試験問題を長文化します。いまは5択ですが、選択肢を20、30出して、そして複数解答を可にする。当然、深い思考と表現を問うような方向になるはずです。

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