予想を超える年間志願者数1万人超の人気

【三宅義和・イーオン社長】2014年7月の「TEAP」の第1回試験日。本間さんはどちらで、どのように過ごされていたのですか。

【本間充・日本英語検定協会制作部・英語教育研究センター部長】とにかく、申し込みが殺到してしまったんです。昨年、一般入試では上智大学しか「TEAP」の採用はしていなかったので、申し込みは数百人レベルだろうと予測し、会場の準備を進めていました。ところが、それではとても足りず、スタッフ一同、新たな会場確保に奔走しました(2014年度第1回志願者数 2928人)。もうそれはわれわれ、ほんとに嬉しい悲鳴でした。

当日、会場である上智大学に様子を見に行きました。そうしたら、受付開始のはるか前から長蛇の列ができて、もう遊園地状態ですよ(笑)。それをスタッフが誘導整理している。それを見て、本当に始まったなという実感が湧いてきました。

【三宅】予想を大きく超え、年間で1万人以上の申し込みがあったとお聞きしています。おそらく「TEAP」への期待でしょう。上智大学は今年、過去最高の志願者を集めたそうです。そのほか、青山学院大学、南山大学、立命館アジア太平洋大学、関西学院大学、立教大学。そして、9月1日に早稲田大学の文学部と文化構想学部が、「TEAP」と「IELTS」と「英検」と「TOEFL iBT」を17年の入試から取り入れると。大きなニュースになりました。

なぜこれほど新しいテストである「TEAP」が受け入れられたのでしょうか。そういったテストを世の中が待望していたのか。その爆発的な人気の秘密をどうお考えですか。

【本間】やはり「英語で学問する用意ができているかどうか」を測るテストへの隠れたニーズはあると思うんです。しかも「TEAP」が学習指導要領に配慮をしているテストであるということ。つまり、日本の高校生の学びに寄り添ったテストであり、普段の勉強をしっかりしていれば、その効果を測定できるテストだというところが大きかったのではないでしょうか。あとやはり、最初、ほかの大学の方々は様子を見ていたのではないかと思います。ところが、「TEAP」が初年度に1万人の志願者を集めたということで、安心して入試用のテストとして採用に踏み切れたのかもしれません。

【三宅】やっぱり学んでいるものを、4技能として正確に測ってもらえるということは、大きい要素ですね。学習指導要領にきちんと則ったテストであるという視点も納得ができます。

【本間】これは「TEAP」だけではなくて、「英検」自体がもともと学習指導要領を考慮したテストです。また、「TEAP」はアカデミックな部分に特化しています。「TEAP」にしても「英検」にしても、日本の高校生のテストですから、やはり彼らの学びに直結しているべきだと考えています。