海外で稼ぐ割合が増えた日本企業は、目まぐるしく変化する世界情勢の影響をまともに受けるようになっている。いっときの成功に酔いしれている暇はない。2015年、新しくトップに就任した男たちはどんな戦いを挑むのか。

エネルギー業界再編図を描く軍師

企画部のリーダーを長年務め、「軍師」として名をあげた内田幸雄社長。業界再編待ったなしの状況のなか、どのような絵図面を描いているのか──。

――厳しい環境下での就任だが。

【内田】世の中がこれだけ激しく動いているからこそ、会社を堅実に経営していかなければならない。もちろん、世の中が変化しても我々の使命は変わらないが、方法論は環境に応じて変化させる必要がある。それには、現実を見据えた経営戦略の立案と実行が不可欠だ。

JXホールディングス社長 内田幸雄氏

2010年にJXグループが発足したが、私は当初から中期経営計画の策定に関わってきた。それゆえ、来年度からの第3次中計の策定から実行までをスムーズに進めることを期待されて、社長を任されたと思う。当面は、事業会社と一体となった将来の成長戦略の立案が求められる。経営資源の適正な配分を心がけ「総合エネルギー・資源・素材企業グループ」を目指したい。

――一番長い仕事は?

【内田】日本鉱業に入り、37歳で企画室の課長となってからずっと企画畑を歩いてきた。当時の上司から受けた「考えるときは制約を設けず大胆に、実行するときは慎重に」という助言が座右の銘になっている。企画の仕事では、考える時間が長く、大局観に立って時間をかけてじっくりと検討し、的確な内容とタイミングで手を打つことを心がけてきた。

同時に、人生でも企業経営でも「蓄積」と「発散」が大切だと考えている。じっくりと情報やノウハウを蓄えていく時期と、自分が置かれた状況やマーケットの変化などに応じて、蓄積したものを発散しながら成果を上げていく時期に分かれる。会社には人事異動があるが、人はローテーションのなかで蓄積と発散を繰り返し、実力をつけていくことが重要なのだと思う。