社内外の人間へ平等に資料公開

とりわけ情報公開が大切なのは「社内だけではなく社外の人が参加する場合」だと根来さんは考えている。

マーケティングのプロジェクトには通常、国内外のWeb制作会社など多数の取引先が参加する。たいていはグーグルの仕事に専念しているわけではなく、別のクライアントの別のプロジェクトにも関わっている。

彼らの意識をグーグルのプロジェクトに向けてもらうため、グーグルはできるだけ細かいデータまでオープンにしているというのだ。もちろん、社外には出せない資料もある。線引きはどこにあるのか。

「人にお願いしてプロジェクトを進めていく立場からすると、一緒に働く人とか、とくに別の会社に所属する人に対して、どれだけ気を使えるかということがすごく大事だと思うんです。社内の情報を全部公開することはできませんけれど、社内向けの資料にひと手間かけて、外部に出せる状態にしてからサイト上で公開する。情報をできるだけ共有することで、現場がスムーズに回るんです。一緒に働くメンバーがどれだけハッピーかが仕事のバロメーターになっています」